新聞「農民」
「農民」記事データベース20190121-1344-05

TPP11・日欧EPA発効NO!

自由化ドミノにストップを


農民連など3団体が緊急集会

 農民連、NPO法人アジア太平洋資料センター(PARC)とTPP交渉差止・違憲訴訟の会の3者共催で、緊急集会「TPP(環太平洋連携協定)11発効・日欧EPA(経済連携協定)批准にNO!メガ自由貿易協定にどう立ち向かうか」が都内で開かれました。

 PARCの内田聖子共同代表が「メガ自由貿易協定の現在」と題して報告。WTO(世界貿易機関)、FTA(自由貿易協定)・EPA、TPPと貿易協定が締結されるごとに自由化の度合いが高まり、大企業優先のルールが強まることを指摘。メガ貿易協定に含まれる内容は、生命の維持と人権、食料主権や持続可能な農業と対立し、それは、「すべての人が豊かになれるのか、利潤といのちとどちらが重視されるのかが問われる問題」だと述べました。

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報告する(右から)岡崎、山田、内田、寺尾の各氏

 国連家族農業の10年で農業再生

 農民連の岡崎衆史・国際部副部長の報告テーマは、「自由化ドミノに抵抗し、農業・農村の危機打開を!」。2月から始まる予定の日米FTAの脅威について語り、TPP・日欧EPAをスタートラインに、トランプ米政権がさらなる自由化・関税撤廃を迫る危険性を指摘しました。

 一方で、「家族農業の10年」と「農民の権利宣言」が国連で採択され、新自由主義農政を見直し、小規模・家族農業の振興へと大転換した背景を語り、「世界の農政転換に呼応し、新自由主義農政と決別し、家族農業を後押しする農山村再生の大キャンペーンを」と呼びかけました。

 「主要農作物種子法廃止とこれからの日本の農業について」と題して講演した山田正彦・元農水大臣は、種子法によって、日本の米、麦、大豆が守られてきたことを強調しました。

 主要穀物の種子が民間に開放されると種子の価格が4倍から10倍に跳ね上がり、いずれは遺伝子組み換えの米を作付けするようになる危険性を述べ、「種苗法の改悪で自家採種ができなくなるおそれがある」と警鐘を鳴らしました。

 日本医療総合研究所の寺尾正之さんは、メガFTAで医療・保険、医薬品がどうなるかを解説。アメリカとEUのメガファーマ(巨大製薬企業)の対日要求は、日本の医薬品の価格決定への関与を強め、特許保護とデータ保護の期間を長く延ばして利益を吸い上げることと指摘し、「日本の国民皆保険制度が脅かされる」と強調しました。

(新聞「農民」2019.1.21付)