新聞「農民」
「農民」記事データベース20190415-1356-02

農民連

すき込みは中止せよ!
ナタネ問題で国に要請


自給率向上に背を向ける
農水省に怒り

 農民連は4月4日、農水省が突然、ナタネの在庫のだぶつきや価格の下落を理由に、わずかな助成(10アール当たり3万円)と引き換えにナタネの青刈り・すき込みを呼びかけた「畑作構造転換事業」の問題で、農水省に要請を行いました。

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農水省に要請する(こちら向き左2人目から)笹渡会長、高橋議員、沖津副組合長ら

 在庫を解消してすき込み再考を

 問題になっている本州最大の産地、青森県横浜町から3人の生産者が参加。農民連の笹渡義夫会長が冒頭、「農民連は20年前からナタネの自給率を上げようと作付けを呼びかけ、地域振興に生かすために努力してきた。今回の事業で現場は混乱している。現場の声に耳を傾け、ナタネの灯が消えないよう対策をとってほしい」とあいさつしました。

 参加者は、現在、全国農業協同組合連合会(全農)などの実需者が抱えている在庫について、政府が責任をもって解消し、ナタネのすき込みは再考することを要請。横浜町の生産者で、南部農民組合の沖津正博副組合長(横浜町議)は、「来年どうなるのか、ナタネの作付けができるのか、現場は不安を抱えている」と訴えました。

 農水省は、「消費が順調に伸びており、過剰在庫は解消に向かっている。今年産について基本的に販売することは可能とみている」とし、今回の「畑作構造転換事業は2018年度だけで、次年度以降は実施しない。播(は)種前契約でしっかりつくってほしい」と表明しました。

 1万トン生産目標を4千トンに後退

 政府の食料自給率向上基本計画で、ナタネ生産量を2020年までに1万トンに拡大するとしていることについて、「実需者任せにすることなく、生産、販路、消費拡大等について政府が責任を果たせ」と求めたのに対し、農水省は「非遺伝子組み換えの国産ナタネの需要が増えている。全農や搾油メーカーなどに販売促進を要請する」と回答しました。

 しかし、自給率の向上については、「(1万トンは)絵に描いた餅であり、身の丈に合った目標として25年までに4000トンに修正した」と答弁。参加者は、「自給率の向上に背を向けるのか」と怒りの声をあげました。

 飼料に使用でき高品質な品種を

 さらに、搾りかすを飼料に使用でき、耐冷、高収量、高品質なダブルロー品種(油かすに残存して家畜に甲状腺障害をもたらすグルコシノレートとエルシン酸の少ない品種)の開発を行うことを要求。農水省は、農研機構東北農業研究センターが開発したダブルロー品種「きらきら銀河」を紹介しました。

 要請には日本共産党の高橋千鶴子衆院議員をはじめ、田村貴明衆院議員と紙智子参院議員の秘書が同席しました。

(新聞「農民」2019.4.15付)