新聞「農民」
「農民」記事データベース20190422-1357-01

グリホサート(除草剤の成分)
輸入小麦使用の食パンから検出

食品分析センター

関連/農民連食品分析センター強化 募金と「サポーター」の募集


国産小麦原料製品からは検出なし

 私たちが日常食べることの多い食パン。総務省が2月8日に発表した2018年家計調査によれば、主食に占める支出金額は米が693円に対してパンや麺類などの小麦製品の消費はその数倍になっています。

 小麦の輸入先であるカナダやアメリカでは収穫作業の効率を上げるため収穫前に除草剤を散布しており、農水省の調査でもアメリカとカナダ産の小麦の90%以上から、除草剤の成分グリホサートが定量限界(対象の濃度を決定できる最少量)の0・02ppmを超えて検出されています。ところが農水省は小麦の残留基準(30ppm)以内であることを理由に数値を公表していません。

 そこで農民連食品分析センターは小麦加工品の残留農薬を調査。2月18日付の新聞「農民」で紹介したパスタや小麦粉などに続き、今回は食パンを対象に行いました。

 高速液体クロマトグラフ質量分析計(LC/MS/MS)を使って行った調査結果は表のとおりです。13商品中9商品からグリホサートが検出されました。一方で原料が国産小麦のものからは検出されませんでした。

 基準値超過ないが検出製品数に驚き

 分析センターの八田純人所長コメント 基準値を超過すると考えられる商品はありませんでしたが、なによりもこれほど多くの製品からグリホサートが検出されたことにまず驚きました。原産国表示はありませんが、おそらくこれらは、アメリカやカナダなどの小麦を使用していると考えられます。

 収穫前散布に使用されたグリホサートは、製粉され、こねて、焼かれてパンになっても、残留することを示しています。

 グリホサートは発がん性が指摘されていますが、今回の調査は、パンを多く食べる人は、グリホサート摂取量が増えることを示す結果だといえるでしょう。

 日本では小麦についてグリホサートの収穫前散布は認められていません。それを裏付けるように、国産小麦を使用した商品では、検出がありませんでした。気になる人は、国産小麦製品を選ぶのが良いと言えます。


呼びかけます

農民連食品分析センター強化
募金と「サポーター」の募集

 TPP(環太平洋連携協定)11や日欧EPA(経済連携協定)の発効に続いて安倍政権は日米FTA(自由貿易協定)交渉を進めています。安倍政権が推進する、際限のない農産物輸入自由化に対して、食の安全と日本の農業を守るために、「農民連食品分析センター」の役割がいよいよ重要になっています。

 今回の輸入小麦問題ひとつとっても、科学的な根拠を示すことができる農民連食品分析センターへの期待は大きいものがあります。

 農民連は、輸入小麦問題をはじめ、国民の関心の高いネオニコチノイド系農薬などの検査運動を広げることを強く呼びかけます。

 また、食品分析センターがこうした役割を果たすために、現在の経営状況を改善し、運営基盤を強化するための「農民連食品分析センター強化募金」と、毎年定額の募金に協力していただく「サポーター」登録の二本立ての募金を呼びかけます。

 いずれの場合も郵便振込用紙を使って振り込んでいただきます。その際、サポーター募金の場合は「分析センターサポーター登録」と明記し、1口年5000円とし何口でも応募できます。

 登録された方には、分析センターを利用される際の検査料を一般価格より25%値引きとします。

 強化募金の場合は「分析センター強化募金」と明記してください。金額は自由です。協力していただいた方には「分析だより」情報を郵送します。

 みなさんのご協力を重ねて訴えます。

 郵便振込先
 振替口座 00160―6―773542
 加入者名 農民運動全国連合会分析センター

(新聞「農民」2019.4.22付)