新聞「農民」
「農民」記事データベース20200203-1394-13

国連「家族農業の10年」で食料自給率向上、
農林漁業の再生、
農山漁村をよみがえらせよう
(8/8)

2020年1月17日
農民連全国委員会決議

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 (3)要求実現力を高め、幹部作りを

 農家の多様な要求に応えられる組織になるための研修や学習会を開きましょう。会員拡大の柱の要求である「税金」を全ての都道府県連で取り組み、仲間作りに踏み出すために「税金対策部員養成」を特別に重視しましょう。生産、鳥獣被害など、全国的な研修・交流会を準備します。

 (4)農家の不安・要求に寄り添う訪問活動、「一緒に要求を実現しよう」と呼びかけ

 被災した農家を訪問して激励し、政府や自治体の制度を紹介する運動、CSFの不安に苦しむ養豚農家、農業次世代人材投資事業の改悪で不安を募らせる新規就農者、定年帰農でがんばっている方などを訪問して働きかけましょう。集落営農や生産法人の役員を訪ねて結びつきましょう。

 (5)運営できる会費への見直し、専従を配置できる単組づくり

 第23回定期大会決議で強調した、要求運動と仲間作りを地域で前進させるために、点在や小人数の「単組」を広域に再編して役員体制を確立することは組織づくりの根幹です。その際に、運動と組織を支える会費のあり方をあいまいにせず論議しましょう。

(4)2020年春の大運動を成功させよう

 2020年春の大運動を成功させるために、都道府県連・単組の役員会で、2019年の春の大運動を総括し、20年の目標と手だてを立てましょう。「取り組みが遅かった」「組合員だけで終わってしまった」の反省を繰り返さないために、2月14日までに集落単位で「税金、なんでも勉強会」ができるように、早めに「場所の設定、大量宣伝(チラシ作成と配布計画)、紹介活動」などを決め、段取りをとりましょう。

(5)新聞「農民」の読者拡大を

 さまざまな要求で広く対話し、会員拡大とあわせて新聞「農民」読者を広げましょう。読者拡大に垣根はなく、すべての農家や消費者が対象です。

 参議院選挙後、農民連本部は、市民と野党の共闘で勝利した新参議院議員全員をはじめその他のつながりのある国会議員を訪問し、「農民」を購読していただくことになりました。各国会議員の地元事務所をはじめ、参院選での共闘で結びついたつながりを生かして、購読を訴えましょう。各地域での「家族農林漁業プラットフォーム」をはじめ「家族農業の10年」の取り組みなどの新たなつながりを大いに活用して購読を呼びかけましょう。

 編集部の努力に加えて、農民連会員一人ひとりの通信が、新聞「農民」の紙面をより充実したものにします。「みんなでつくろう、もの言う農民」を合言葉に、通信活動を旺盛に進め、多くの会員と一緒につくる紙面づくりを追求します。

 毎月、減紙があれば、必ずその分を回復して前進に転じることに執念をもって取り組みましょう。

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春の大運動成功へ「がんばろう!」

(6)農村でのジェンダー平等をさらに広げよう!

 女性部はこの1年間、「農村女性の輪を広げ、憲法・家族農業を守ろう!――持続可能な社会を目指して」のスローガンのもと活動してきました。

 女性の権利とジェンダー平等社会を実現させることは喫緊の課題です。SDGsを推進する「家族農業の10年」と「農民の権利宣言」は、女性農業者の位置づけを大きな柱にしています。家族農業にとっての女性の役割が評価され、権利が守られること、決定の場への参加が保障されることが非常に大事です。

 農民連女性部が行ったアンケートの中でも「農業所得の減少」「農作業や家事、介護の負担」「休みがとれない」など暮らしや農家経営での女性の負担の大きさが示されています。

 多くの女性たちは経営に積極的に関わって報酬を得、農産加工や地域活動にも参加する意欲を持ち、技術や経営などの知識を得たいと希望しています。一方、性別役割分担意識や家父長的な考えが根強く、家事や育児、介護などは女性の仕事とされ、さらに農作業では重要な担い手となって働くなど、女性の負担が大きく、女性の希望を実現しづらい困難なもとにおかれています。

 いま、安倍政権による家族経営の困難、収束しない原発事故、異常気象、格差と貧困の拡大、後継者不足など、農業と農村の持続性に関わる状況を打ち破るため、女性たちが、農政を変える運動と、農山村を再生する主たる担い手となって奮闘することが求められています。

 その第一歩として、これまで生産している加工品や手仕事の中にも、環境や生態系に配慮したものを取り入れていく工夫もしていきましょう。国民健康保険の傷病手当・出産手当の拡充や、所得税法56条の廃止など身近にある課題や要求を集めていきましょう。

 「女性の権利は人権」です。女性差別撤廃条約の個人通報制度(選択議定書)に、日本はいまだに署名・批准をしていません。農民連女性部は、女性差別撤廃条約実現アクションの呼びかけ団体として「女性の権利を国際基準に」と全国に運動を呼びかけています。2019年の日本のジェンダーギャップ指数(GGGI)は、153カ国中121位と過去最低の順位となっています。特に、政治・経済分野での順位が低いことが特徴です。

 農民連は、「女性も等しく組合員に」と結成当初から女性が運動に関わっていくことを推進してきました。女性部の運動を次世代につなげるために、県・単組などでの女性役員の比率を高めましょう。いまだに女性部が結成されていない18県に対しては、早急に全国連や各ブロックで援助を強めていきます。

 「だれ一人取り残さない」持続可能な社会は、暴力や差別のない安心・安全な社会を共に作り出すことから始まります。女性部は学習に取り組みながら、ジェンダー平等実現をめざす運動をさらに進めていきます。

(7)「農民連の未来は青年部にあり」の意気込みで

 各地で農民連青年部員も参加して、学習交流会、マーケット、田植え交流会、豚の丸焼き祭など多様な取り組みが展開され、地域の農業青年との新たなつながりと継続的な共同が生まれています。また、青年部員の中で生物多様性や原発のないオルタナティブな社会など、継続的な学習や青年が何をすべきかについて大いに議論を深めながら奮闘してきました。

 16年のビア・カンペシーナ国際総会に平間徹也部長を派遣して以降、国際連帯に目を向け、17年の青年部総会にはインドネシアとニカラグアからゲストを招き、ニカラグアのATC(農村労働組合)とは青年の定期的な交流を検討しています。

 国際連帯の活動は、青年が「家族農業の10年」と「農民の権利宣言」を学び共有するためにも重要です。2020年の総会には、FAO駐日連絡事務所のチャールズ・M・ボリコ所長を招いて、「家族農業の10年」の意義や青年の役割について学び、具体的な行動を広げます。

 農民連組織の担い手確保は、組織の根幹に関わる重要課題です。その核は、青年部を確立し、活動を前進させることにあります。青年部の結成・活性化を青年まかせにせず、都道府県連と単組の役員会全体で責任を持つことが必要です。この間、山形・庄内と岩手で新たに青年部が組織されるなど、前回大会以降、青年部結成に努力する県連組織は着実に増えています。また県役員として役割を果たす青年部員も増えてきています。青年の自主性を大いに引き出し、役員会の責任で青年の結集と青年部づくりを組織づくりの柱に位置づけて、「農民連の未来は青年部にあり」の意気込みで奮闘しましょう。まずは地域に出かけて青年とつながり、話をすることが大切です。それぞれの思いを聞き、その思いに寄り添い、地域を守るために何ができるのか共に語り合い、農民連が実際に奮闘する姿を見せて青年の信頼を勝ち取りましょう。

 同時に青年部の実勢把握も急務です。実勢をつかまずして組織の前進はありません。青年部員のいる県は部員名簿の整備と本部集約への協力をお願いします。

【7】財政について

 2019年3月から新聞「農民」の月額購読料を450円から550円に100円値上げし、一方で還元金は従来通りとしてきました。全国の農民連組織、会員、読者のご協力によって財政は別紙財政資料で示されたように改善されました。引き続き皆様のご理解とご協力を得て、財政の健全化を実現していきます。

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(新聞「農民」2020.2.3付)