新聞「農民」
「農民」記事データベース20211108-1480-01

輸入ハチミツから基準値超過の
グリホサートを検出

農民連食品分析センター協力の調査で


様々な場所で使われるグリホサート

環境に、食品に…影響は広範囲

 農民連食品分析センターは『週刊新潮』からの依頼で、輸入ハチミツのグリホサート(除草剤ラウンドアップの主成分)検査を行いました。結果は表の通り。

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 ハチミツはこれまでグリホサートなど農薬の残留は想定されていませんでした。そのため厚生労働省はグリホサートの残留基準値を設定しておらず、一律基準値の0・01ppm(100万分の1)が適用されます。7件中6件からグリホサートが検出され、4件は一律基準値を超えていました。検出値は痕跡〜0・05ppmでした。

 なぜハチミツからグリホサートが検出されたのか、仕組みはいまだにはっきりしていませんが、ハチミツという植物体以外から検出されたことから、従来の想定よりもグリホサートの影響が広がっていることが明らかになりました。

 昨年11月と今年1月に、厚労省はニュージーランド産のハチミツから基準値違反を検出し、全量「積み戻し」を指示しました。ニュージーランド政府の報告書では「グリホサートを使用する農場や牧場の近くにハチの巣箱を置いたことが原因ではないか」と指摘されています。

 また、一部メーカーがアルゼンチン産のハチミツの販売を休止するなど、波紋を広げています。

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残留のあったハチミツが回収された都内のスーパーの棚

 厚労省は現在、ハチミツに対し、グリホサートなど農薬の残留基準値の設定を検討中で、発表された基準値案では、グリホサートは0・05ppmとなっています。

 分析センターの八田純人所長は、今回の結果を受けて、次のように指摘しています。

 「基準値違反のハチミツを摂取したからといって、直ちに体に異常が出るわけではありませんが、こうした状況にあることを消費者が知らないのは問題です。今回の結果で、思わぬところにまでグリホサートの残留が広がっていることが明らかになりました。今後も継続した調査を行う必要があります。また、養蜂家は自ら除草剤を使用したわけではなく、基準値を超えたハチミツができてしまった場合、生産者に対する補償も必要です」

(新聞「農民」2021.11.8付)
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