新聞「農民」
「農民」記事データベース20220523-1505-03

今こそ家族農業を守り
食料自給率の向上を

全国食健連が農水省に要請

関連/食糧危機は日本でも現実に


 全国食健連(国民の食糧と健康を守る運動全国連絡会)は5月11日、ウクライナ危機による燃料や肥料、資材、物価高騰、食料自給率の低下を受け、農水省に対して「家族農業を守り、食料自給率の向上を求める要請」を行いました。

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農水省に訴える長谷川敏郎代表幹事

 家族農業を基調とする農政への転換で自給率向上を図り、自給率低下に拍車をかける水田活用直接支払交付金の見直しの中止を要請したのに対し、農水省は「自給率の向上は必要。国内で作れるものは生産していく」とは言うものの「交付金の見直しは麦・大豆などの生産を増やすために必要」と、現場の声とは真逆の回答でした。

 農業者戸別所得補償制度の復活など家族農業を支える政策の実現と、燃油や飼料、肥料などの高騰対策の拡充を求めたことに対しては、「配合飼料価格安定制度の国費負担分発動の条件の引き下げや、485億円の基金積み増しを行っている」と回答しました。

 参加者からは「すでに資金ショートで大規模養豚農家が倒産したが、多くの養豚家が同じことが自らに起こることを心配している。EUは支援を決めたのに日本の農水省はなぜできないのか」「自給率向上は大事だと言いながら、現場では自給率の向上を阻害するような政策がされているから、こうして要請している。95%を占める家族農業者がこれ以上続けられないと言っているのが現実だ。きちんと要請を受け止めよ」と訴えました。


食糧危機は日本でも現実に

長谷川会長が中央集会で決意表明

 全国食健連は農水省への要請後、全労連や国民春闘共闘委員会などの中央行動に合流。東京・霞が関の日比谷野外音楽堂で開催した「憲法いかし、いのち・くらし・雇用・生業守る中央集会」に参加しました。

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壇上から訴える長谷川会長(左)

 全国食健連を代表して農民連の長谷川敏郎会長が発言。「ウクライナ侵略で食料価格は高騰しており、日本でも低所得層には“食べたくても食べられない”事態が広がっているが、国は農民から補助金を引きはがす政策を進めている。岸田内閣では国民の食料は守れない。今こそ増産に向けて、参議院選挙で政治の流れを変えよう」と訴え、会場から大きな拍手が起こりました。

 集会後、参加者は請願デモ行進を行いました。

(新聞「農民」2022.5.23付)