橋本紘二氏の写真展すさまじい砂漠化とたくましく生きる農民侵食大地 中国・黄土高原
新聞「農民」第二回写真コンクールの審査をおこなっていただいた写真家の橋本紘二さんの写真展「浸食大地・中国黄土高原」が二月二日から九日まで東京で開かれました。砂漠化した実態のすさまじさと、その荒涼とした大地でたくましく生きる人々の暮らしを鮮やかにとらえた写真の数々。鑑賞者に大きな衝撃を与えました。 砂漠地と砂漠化した中国の土地は、日本国土の約七倍にあたる面積で、中国国土の三四・六%にも達していると言われています。しかも、砂漠化は毎年進行、拡大しており、土壌の流出面積も起こっています。 黄土高原は、ゴビ砂漠などから風化した土砂が運ばれ、数十万年もかかって堆積した地域。黄土高原など中国内陸部は、砂漠化の進行が深刻な事態になり、年間の降雨量が四百ミリと水の少ない半乾燥地です。 文明の発祥地であった黄土高原は時代とともに人口が増え、大人口を養うために森林が伐採され、開墾して畑にしてきました。森林がなくなり、砂漠化が進むと、農民はさらに開墾するということを繰り返してきました。そこに八千万人の人々が暮らす農業生産地ともなっています。 橋本さんは、そうした長い歴史の中で砂漠化した黄土高原に入り、五年前からカメラでその実態を撮り続けてきたのです。 埼玉から親子で来たという母親(55)は「厳しい環境のなかでも農業で暮らしている農民の姿にびっくり」と感想を語っていました。
(N/新聞「農民」2000.2.21付)
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[2000年2月]
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