「農民」記事データベース20000605-451-07

降ひょうで農作物大被害

茨城・千葉 総額60億円こす


 五月二十四日正午過ぎに降ったひょうは、千葉県北西部から茨城県南部にかけた広い地域に大きな被害をもたらしています。農作物の被害は六十億円にのぼり(五月二十五日現在)、被害がさらに広がることが予想されます。

 ○…茨城・県南農民組合は五月二十五日、取手市と谷和原村で被害調査を実施しました。

 取手市の西部へ行くと、畑には地上から二十センチのウド茎が残っているだけで、ちぎれた葉さえ突風のために吹き飛ばされ、何が植えてあったのかすぐには分からない畑が多く、あ然としました。同市上高井で水稲とウドを作っているMさんの田んぼへ行くと、田んぼの北側の稲は、ほとんど葉がありません。Mさんは「七反全部植え直したいけど苗がない」と言うので、茨城県連で手配することにしました。

 谷和原村でトマトを栽培している橋本さんは「ハウスを全部張り替えるのに五百万円かかる」と落胆しています。県南農民組合は宣伝カーを走らせて「被害状況、お困りごと、ご要望をお知らせ下さい」と呼びかけ、要望をまとめて自治体へ申し入れることにしています。

(村田 深)


 ○…千葉県では佐倉市、八街市など二十四市町村で約三千ヘクタールの被害を受けました。富里町のスイカをはじめ、ジャガイモや収穫直前のニンジンなど壊滅的な打撃。八街市のスイカや落花生の被害を受けた農民は「もう全滅だ」と悲鳴をあげています。佐倉市と酒々井町で花栽培の温室ガラスが八百枚も破壊される被害を受けたところもあります。

 千葉県連は、被害を受けた農家を訪ねて調査し、要望を聞き、自治体へ救済対策を申し入れています。

(新聞「農民」2000.6.5付)
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2000年6月

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