「農民」記事データベース20020812-551-10

殺すより、増やさない

害虫防除 (15)


各野菜の害虫 ショウガ、トウモロコシ、インゲン

 1 ショウガ、トウモロコシの害虫

 アワノメイガ

 (1)見分けかた

 幼虫が茎の中に入り、そこから枯れて折れやすくなります。トウモロコシでは、雄花、雌花に入り、大きな被害を与えます。幼虫は、侵入した穴からふんや喰みくずを出すので、そこから幼虫をほじり出して調べて下さい。体長二センチくらい、背中は灰黄色でまれに赤みがあり、全体に褐色の点があります(写真〈写真はありません〉)。

 幼虫は食害した茎の中で越冬して翌春羽化し、葉裏に卵を産みます。

 成虫は、はねを広げると幅三センチくらいの淡茶色のガで、四〜九月にかけて夕方から夜に活動し、産卵します。

 (2)防ぎかた

 (1)茎の中に、蛹がいるので、冬のうちに株を焼く。

 (2)ふ化幼虫が葉の裏に集っているうちに防除する(その時期について、トウモロコシでは、雄花の出始めといわれています、中晩生ではもっと早くなるようです)。

 2 インゲンの害虫

 フキノメイガ

 (1)見分けかた

 成虫、幼虫ともにアワノメイガに似ています。インゲン、ナス、ピーマンを食害します。フキノメイガはイネ科以外の作物につき、アワノメイガと区別できます。

 関東以西では年二〜三回の発生で、一回目は四月下旬〜六月中旬、二回目は七月中旬〜八月上旬、三回目は八月下旬〜十月上旬です。

 北海道では、年一回の発生で、成虫は七月下旬の発生が最も多い。

 (2)防ぎかた

 アワノメイガに準じます。

桑山洋三(農の会会員)

(新聞「農民」2002.8.12付)
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2002年8月

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