旬の味
わが家の「塩水選」は例年四月一日に決めてある。しかし今年は、新婦人との交流会のために三月三十一日に行った。塩水選は、比重一・一三以上の水溶液に種籾(もみ)をザルなどに入れて、浮いた籾を取り除き、いい種籾を選ぶ作業だ▼産直を始める前は、種子消毒をした種籾を塩水選もせずにまいていた。今は、種子消毒をしていない種籾を六十度ぐらいのお湯で処理して、さらに比重一・一五以上で塩水選をしている▼以前だと「病気にならず、手間がかからず、芽が出てくれればいい」ぐらいにしか考えていなかった。今は、この作業が苦にならないばかりか意欲をかきたてる▼まだ二十年しか米づくりをしていないが、「満足」のいく米づくりをしたことがない。種籾を見つめていると今年こそという「意欲」がわいてくる▼さらに今年は、春休みで遊びに来ていたおいが手伝ってくれた。こうして次の世代に引き継げればいいと思っていると、「浮いた籾はダメなの」と聞いてくる。「森にまく。木を育て、水を育んで下さいと頼んで」 (本)
(新聞「農民」2004.4.19付)
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[2004年4月]
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