「農民」記事データベース20040913-651-08

ふるさとネット総会

各地からの発言

京都産直センター 民谷 清治


消費者の要望には全国の応援をえて食卓に届ける

 京都の産直運動は一九九〇年、新婦人産直をきっかけに始まりました。当時、参加した農家は十五人。一方、新婦人の会員は約一万人います。「さー始めるぞ」という意気込みはあっても、物がありません。そこで、全国からたくさんの物を送ってもらいました。例えば、ジャガイモ、タマネギを通年供給するために、三月から長崎、六〜九月は京都、それ以降は北海道にと、今でもつないでいます。

 また、物流の仕方も、経理・会計も、何もわからなかったので、全国の産直組織からさまざまなことを勉強させてもらいました。どこかに出張すれば、途中で立ち寄り、お願いして付き合ってもらう、そうして各地のたくさんの失敗例とエキスをもらいながら、産直運動をやってきました。 

 現在の組合員数は、個人で三百三十人、団体加盟も含めれば五百五十人になります。新婦人をはじめ、生協や保育園、病院給食にも供給しています。

 私たちは、野菜ボックス、米産直以外に、果物も扱っていますが、京都には柑橘もリンゴもありません。沖縄のパインを含めて果物も全国から送ってもらっています。

 それから「ご飯をおいしく食べるには、魚があったらいい」という話から、魚ボックスも始めました。これには、日本海の漁協・漁民の方が参加しています。また、牛乳ボックスにとりくみ、さらに神奈川の産直センターから豚肉ボックスも送ってもらっています。

 そして次は豆腐です。大豆トラストの一環として、日常的に食べる豆腐がほしいということで始めたのですが、京都で採れる大豆は消費量の二〜三カ月分程度です。そこで不足分は、石川農民連の大豆を送ってもらっています。その結果、一週間に配達するボックスの合計は、三千四百ボックスになっています。

 このように京都の産直運動は、消費者の要望にこたえていろいろなものを、全国のネットワークで応援してもらいながら消費者の食卓に届けることで前進してきました。新たに「農民連ふるさとネット」の結成を受けて、大いに地域の生産を高めながら、さらにこの運動を発展させていきたいと考えています。

(新聞「農民」2004.9.13付)
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2004年9月

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