「農民」記事データベース20050103-666-07

旬の味


 酉年に、鳥にちなんだ古言時評を二つ三つ▼このごろは農家でも鶏を飼う人が少ないが昔はみな飼っていた。鶏は「時をつくる」(鶏が鳴いて夜明けを知らせる=広辞苑)習性があるので、鶏の鳴き声のうまい男に鳴かせて夜が明けないのに関門を開けさせ、犬のまねの上手な男に盗みをさせて逃げ切ったという中国の故事を「鶏鳴狗盗」という(大字源)▼自民党が長年、あれだけの軍備をもつ自衛隊を「軍隊ではない」といい続け、アメリカの戦争に協力しながら「給水」「人道・復興支援」だとNHKに宣伝させるのは、「鶏鳴狗盗」の比ではない大うそつき▼「魚は水を得てゆけども水を忘る。鳥は風に乗って飛ぶも風を知らず」。憲法九条のありがたみも同じように忘れられては困る▼欧米側の情報だけでは、WTOはお先真っ暗。非同盟や発展途上国の流れについて、今こそ「時をつくる」とき▼「一目の網は鳥を得べからず」。一つしか目がない網では鳥は獲れない。多くの目がある網でこそ▼農民連も酉年を飛翔の年に。

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(新聞「農民」2005.1.3付)
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2005年1月

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