この人周りを助けられる農家めざす10ヘクタールで米つくる秋田の後継青年 渡辺 晃(あきら)さん(28)
農民連青年部の総会に初参加しました。秋田・美郷町でお父さんと一緒に十ヘクタールの田んぼを耕作する後継者です。スラッとした長身、朗らかな語り口、笑顔が特徴です。 大学では酪農を専攻し、北海道で酪農経営をめざしたことも。でも、継ぐと思っていた弟さんが就職、三年前に秋田へ戻りました。 「ここまで田んぼを広げたのは親父の代なんです。それを継ぐ人がいないなんて忍びない。戻ることが、大学まで出してくれた両親への恩返しだと思いました」 今年、農産物検査員の資格を取得。検査員は、農家のお米を鑑定し、一等、二等と格付けする大事な仕事です。格付けによって値段も変わってきます。「農家の一年分の宝物(お米)を、どうやって評価するのか」―率直な関心から一年間の講習を終えました。 米づくりはまだ、「親父の技術をぬすむ見習いの身」。でも、新しい視点で考えた提案が受け入れられることもあるそうです。「地域のじっちゃん、ばっちゃんが事あるごとに手伝いに来てくれる。やっぱり、いくつになっても農家なんだなぁと思う。いま、その人たちの知恵と経験がほしい」。米づくりにやりがいを感じています。 将来の抱負をたずねると、「まわりを助けられる農家になりたい。だって、仲間がいなくなってしまったら寂しいでしょう」。頼もしい答えが返ってきました。
(新聞「農民」2005.3.7付)
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[2005年3月]
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