旬の味
一番草の収穫作業が始まった。そのなかに三日間休む暇なく家族総出でやる作業がある▼刈り取った牧草は一気にサイロに入れないと品質が落ちる。七月に入って天気が崩れたが、長年の経験で「待つ」ことも自然と身についた▼いざ作業が始まる。何よりも機械が順調に動いてくれれば効率がいい。しかしそうはいかず、つきもののトラブルを、七十五歳の義父が持病を抱えながら一番主となり、今までの経験と知恵で解決する姿は、いつもながら感心する。最終日には、今年も無事に終えられるという安ど感に包まれる▼山場を越えてもやることは山積みだが、「まずは旬を大切に」と、毎晩ジャムを作っている。今年はイチゴの成りがいい。自家製のパンとセットでご近所に。収穫の喜びを分かち合うのが楽しい▼今、東京の高校生が体験学習に来ている。労働力としては期待できないが、「食」についてこちらから伝えることは多い。新鮮な空気と適度な労働、もぎたて野菜の風味が、彼女たちの食欲をそそっている。 (江)
(新聞「農民」2005.8.8付)
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[2005年8月]
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