「農民」記事データベース20051114-708-03

政府の農家切り捨て策批判も

地産池消で豊かな食生活を

埼玉で県消費者大会


 「消費者の権利を確立し、平和で安心してくらせる社会を実現しましょう!」をスローガンに、第四十一回埼玉県消費者大会が十一月一日、さいたま市浦和区で開かれました。同大会実行委員会は、埼玉農民連のほか、県地域婦人会連合会、新日本婦人の会県本部、県生活協同組合連合会、JA県女性組織協議会などで構成されています。

 午前の全体会では、役者・演出者の米倉斉加年さんが「私のメルヘン」のテーマで、八百人の聴衆を前に記念講演。戦争中に栄養失調で命を落とした二歳の弟のことを著した「おとなになれなかった弟たちに…」を朗読、多くの参加者の涙を誘いました。

 午後は、五つの分科会に分かれ「ふるさとの味・日本の味〜埼玉の食材を使って〜」(写真〈写真はありません〉)では、学校給食用のさきたまロールを試食。「食べやすい」「甘くておいしい」と大好評でした。

 助言者の小池澄子さん(栄養士、家庭栄養研究会)は、日本食離れ、成人病の低年齢化が進む今の食生活を告発。「健康を高める食生活を私たち自身の手に取り戻しましょう」と訴えました。

 県学校給食会の高鷲幸助さんは、実施率一〇〇%の学校給食に、埼玉の食材が多く使われ、子どもたちが農業や環境に関心を持ち始めている事例を報告しました。

 会場から、生産者・栄養士・調理師・学校が一体で進めている草加市の学校給食の取り組みが報告され、鳩ケ谷市の参加者は、自校単独方式を守り、民間委託を許さない決意を語りました。

 参加者から「県の取り組みは、子どものためにもすばらしい」との発言や「低い自給率のなかで、政府の農業施策はどうなっているのか」などの質問がだされました。

 「多くの農家を切り捨てる政府の対策はおかしい。地産地消を進め、豊かな食生活を続けるためにも農業の振興が大事」との発言に共感の拍手が送られました。

(新聞「農民」2005.11.14付)
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2005年11月

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