「農民」記事データベース20070226-769-13

食べものに薬効あり

橋本紀代子


消化を助けるハクサイ

 日本人がもっとも食べてきた生野菜はハクサイではないでしょうか? 信じられないかもしれませんが、漬け物なら、納得いただけるのでは?

 鍋料理にハクサイを入れると、肉や魚などの食べすぎで胸焼けのような状態になるのを防ぎます。唾(だ)液などの分泌量をふやす働きがあり、消化を助けます。食物繊維も多く、腸の掃除をして便通もよくなります。肝臓の働きを強め、アルコールの代謝を早めるので、二日酔いの妙薬でもあります。

 ハクサイはアクが少ないので、アレルギー体質の人でも食べられ、やわらかく煮込めば離乳食や病人食にもなります。

 油にもよく合い、他の材料とゴマ油などで炒めてから味をつけ、水溶きの片栗粉でとろみをつければ中華風、ホワイトソースで煮込めば洋風になります。細くきざめばサラダに。塩もみすれば一夜漬け。硬いところは、軽くゆでてから水分をしぼり、甘酢などにつけて食べましょう。

 ビタミンCとカルシウム、鉄などのミネラルなどを含みますが、淡色野菜の評価は、緑黄色野菜に比べてとても低いものでした。最近は、淡色野菜のほうが、植物栄養素を多く含むことがわかり、なかに秘められた薬効がだんだんわかってきました。

(新聞「農民」2007.2.26付)
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2007年2月

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