この人
石川県農民連の新会長
宮岸 美則(みのり)さん(60)
マンネリ打ち破って飛躍を
二月の県連大会で、新しく会長に選出された宮岸美則さんは、このほど四十五年間勤めたJR西日本を退職。これまで“半農半鉄”の兼業で、六反の水田と産直向けの大豆づくりをしてきましたが、これからは農業と農民運動に専任です。
「マンネリを打ち破って、飛躍したい」―鉄道マンとしてがんばってきた気概が決意に込められています。そして、会員を訪問して意思疎通をはかりながら、「日本の農業を守るために、会員をもっと増やしたい。新婦人との産直でも、農産物を届けるだけでなく、いっしょに収穫したりみそづくりなどに取り組みながら、お互い顔の見える交流にしたい」と話します。
とくに今年、力を入れたい取り組みが、「九条田んぼ」です。宮城などの取り組みを聞き、「ぜひ、うちの田んぼでやれないか。交通量の多い道路わきにあるので目立つだろう」と、やる気満々です。そのときは、地域の「九条の会」の人たちにも呼びかけて…と、夢が膨らみます。
そんな矢先に起こったのが、能登半島地震です。当日は、県連事務局長の西忠恭さんと被災地の会員宅を訪問し、激励しながら救援活動にあたりました。「被災者の中には、家屋が全壊した会員もいます。本部の支援もあって、輪島市に立ち上げた救援支援物資の受け入れセンターにさっそく全国から米や野菜、果物などが届いています。ほんとうにありがたい。県連としては、全国の支援もいただきながら、被災者の生活再建のため全力をつくす決意です」
(新聞「農民」2007.4.16付)
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