「農民」記事データベース20071126-806-01

憲法守れ農業守れ

農林水産九条の会・全国のつどい

 「憲法九条と農林水産業を守ろう」――十一月十日、東京都内で「農林水産九条の会 第二回全国のつどい」が開かれ(写真〈写真はありません〉)、農家、農協労働者や、農業分野の学者・研究者など八十六人が集いました。遠くは北海道から参加した人も。「憲法九条を変えないで」という熱い思いを活発に交流しあいました。


“憲法守った”と言えるまでは…
「会」発足以来、改憲反対が多数に
農村からゆるぎない世論大きく

 小森事務局長が連帯のあいさつ

 「改憲勢力は、参議院選挙では挫折させられたが、あきらめてはいない。私たちもかまをよく研いでおいて、いつでも持って立ち上がれるようにしておこう」とあいさつしたのは、第一次呼びかけ人の暉峻(てるおか)衆三さん(元東京教育大学教授)。

 つづいて「九条の会」事務局長で東京大学大学院教授の小森陽一さんが、情勢報告を兼ねて連帯のあいさつをしました(写真〈写真はありません〉)。自民党と民主党の大連合画策や、小沢党首の辞任騒動などの政局に触れながら、一九九三年以降の政治の流れやマスメディアの改憲キャンペーンの歴史を解説し、「九条の会が発足して以来、世論調査でも三年連続で改憲反対が多数を占めている。この世論を作ってきたのが九条の会の力だ」と強調しました。小森さんは、毎週三千部を発行する家族新聞の取り組みなども紹介し、「人と人が直接結びつくのが九条の会のすばらしいところ。草の根から九条守れの声を広げよう」と呼びかけました。

 生き生きとした発言、交流活発

 リレートークでは、各分野から生き生きとした、発言が続きました。

 「不戦兵士の会」で活動する谷口末広さんは九十七歳。フィリピンに出征した経験もあり「この情勢にじっとしていられない」と参加。「戦友に“憲法九条守ったぞ”と報告できるまでは死ねない」という熱い思いに、会場から大きな拍手がわき起こりました。

 埼玉の立石昌義さんは、細菌学会でのバイオテロをめぐる議論を紹介。「科学の分野では軍事転用できる研究・技術が山のようにある。科学者も平和や社会についてよく学ばなければ、戦争に加担することに。テロをどう防ぐかではなく、テロが起きない社会をどう作るかを、この九条の会で広げていこう」と訴えました。

 “生産農民ならでは”という「九条田んぼ」「九条りんご」の取り組みを報告したのは、福島県農民連の佐々木健三さん。「生産の現場で、農業を守るたたかいと九条を守る取り組みとを楽しく結びつけて、農村から九条守れのゆるぎない世論を巻き起こそう」と呼びかけました。

アピール賛同者より多く
県・地域の「会」結成推進を

今後の方針を確認

 アピール賛同者現在千人に到達

 今後の取り組みとして、現在千人まで到達した「九条の会アピール」への賛同者を来年までに千五百人以上にすること、県や地域での「農林水産九条の会」の結成の推進などが提案され、拍手で確認されました。

(新聞「農民」2007.11.26付)
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2007年11月

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