長野・上田市別所温泉
岳の幟
雨ごいして豊作祈願感謝の献納
「岳の幟(たけののぼり)」は、長野県上田市別所温泉に伝わる雨ごいを祈る祭りです。
いまから五百年ほど前の夏のこと、数十日間の日照りが続き、雨が少しも降りませんでした。作物はほとんど枯れてしまいそうになり、村人たちは、夫神岳(おがみたけ)山頂の九頭竜権現に、「大雨を降らせ給えばあらん限りの供え物を奉ります」と祈りました。
すると、三日間雨が降り続き、作物がよみがえって豊作になったとか。それ以来、感謝と祈願を込めて赤や黄、絵柄入りの浴衣の布を張って竜神の姿をあらわす幟を献納するようになったそうです。今年は七月十三日に行われました。
(新聞「農民」2008.8.4付)
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