「農民」記事データベース20091026-898-01

“平和の花畑”で
コスモスの中にヒマワリの9の文字

福岡・若宮農民組合が“夕べ”

関連/「9条花壇」 競い合う


 早生品種「夢つくし」の稲刈りが一段落し、10月初旬から始まる「ヒノヒカリ」の刈り入れまでの1週間ほどが一息つける期間。このすき間をねらって、福岡・若宮農民組合では9月26日、「平和を語る夕べ」を催しました。

 6月末に行った「平和の種まき」から9条花畑のコスモスは大木になり、9の字を描いたヒマワリとのコラボレーションは、残念ながらうまくいきませんでした。でも、若者たちの参加で、平和の花畑は息を吹き返したようです。「平和だったらええねん○○○だから」の用紙を渡し、自分の言葉を書いてもらいました。「のんびりできるから」「イチャイチャできるから」「おいしいものが食べられるから」などのメッセージを花畑で披露しあいました。

 「夕べ」では、学徒動員に狩り出された久門さんが軍需工場で働かされた当時の様子を語り、原水爆禁止世界大会に参加した若者が、「オバマ大統領の核兵器のない世界をめざす発言が中心的な話題となった」と感想を述べました。

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ヒマワリの中で好きな言葉をメッセージ。遠くまで届け!

 戦争体験の語り部は高齢になり、少なくなっています。戦争や被爆の惨状を聞き、後世に伝えることも大切な事ですが、「これからの平和の形を探し、平和が続くためにはどうすれば良いのか、“どんな平和だったらええねん”を考えていきましょう」と締めくくりました。

 そして楽しみのバーベキュー。「平和あるところ食あり」「食あるところ農あり」です。

(福岡・若宮農民組合 藤嶋嘉子)


「9条花壇」 競い合う

“平和と人の輪”をイメージ
わが子のように花壇の世話

群馬県農民連女性部

 群馬県農民連女性部は今春、わりと気軽な感じで「9条花だんを作ろう」と決めました。それから4カ月。いままでの花だんを広くするため、トラックで土を運び、堆肥をいれ、丸太で囲いをするなど、男性の力も思い切り巻き込んで花だん作りをしてきました。

 お花をこよなく愛する平井さち子さんが「平和と人の輪」をイメージして花の配置を考えてくれ、みんなで苗を植えました。平井さんは、水をやったり手入れをしたり、誰もまねができないほど花だんの世話をしてくれました。草がはえて、時々何人かで草取りをするのですが、苗がぬかれてしまったことも。そんな苦労もあってか、とてもかわいい花が咲きました。

ちょっと花がみえませんが、苦労した分だけたくさん咲きました

 夏の夜、座れば寝てしまうほど疲れているのに集まってくれて、なかなかできなかった「平和・人の輪・九条花だん」のプレートもなんとか設置し、すてきな花壇ができあがりました。

(群馬県連女性部 野口恭子)


“平和のタネを”ナタネまき
来春に“9LOVE”を期待

青森県農民連女性部

 青森県農民連女性部は9月19日、農民連女性部の「9条花壇」の呼びかけにこたえて、「平和の種をまこう」とナタネの種まきをしました。南部農民組合の女性部を中心に、米産直で交流しているむつ市の新日本婦人の会などから22人が参加しました。

 ナタネで有名な横浜町の組合員さんの畑一面に麦をまき、そのなかにナタネの種をまいていきました。道路と線路にはさまれた場所なので、どちらからも見えるようにレイアウトしました。来年の5月、菜の花フェスティバルが開催されるころには「9LOVE」の文字がくっきりと浮かびあがる予定です。

 種まきを終えてから、ナタネ油をしぼっている搾油の現場を見学しました。所長さんの話では、10キロのナタネから3リットルの油がとれ、しぼったあとのナタネ粕(かす)は肥料として販売できるよう許可を申請するそうです。

やる気満々の種まき。期待にこたえて咲いてくれるかな

 その後、海のそばのコテージを借りてバーベキューで交流。ホタテ生産者の組合員さんが、「安くてたいへんだ」と嘆きながら、ホタテを焼いてくれました。また、南部農民組合の小笠原通則栄(みちのりえい)組合長は「9条花壇で優勝するぞ」とやる気満々でした。

(青森県農民連 宮川れい子)

(新聞「農民」2009.10.26付)
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2009年10月

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