米をえさに活用「えさ米卵」に取り組む ひたち野農協(茨城)
「国産飼料で食料自給率を向上させよう!」「飼料米を作って、田んぼをよみがえらせよう」――農民連に団体加盟する日販連(日本販売農業協同組合連合会)傘下の各地の農協では、米を養鶏や養豚の飼料に活用する取り組みが始まっています。「えさ米卵」に取り組む茨城県のひたち野農協を訪ねました。
田んぼがよみがえる
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「鶏たちはお米が大好きで、本当によく食べます」と小幡さん |
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えさ米卵(左)は薄黄色の黄身が特徴 |
ひたち野農協が飼料米に取り組む背景には、湿田地帯でいかに減反を達成するか、という真剣な模索がありました。「転作面積が200ヘクタールあるのですが、小麦・大豆がうまくできず、これまでソバを作ってきました。ところがソバも連作障害や不作が続いて、ソバに代わる作物はないかと探していた時に、日販連から飼料米の提案を頂いたんです。そこからはもう、手探りでやってきました」と島田さんは言います。
ソバは、地権者から比較的規模の大きい専業農家の担い手が作業受託して生産してきましたが、島田さんはこの受託生産者に飼料米栽培を説得。今年は、大規模農家を含む4人の農家が飼料米生産に乗り出しました。
「やってみたら、反収もなんとか10俵くらい収穫できたし、小幡さんの鶏ふんたい肥を使った循環型農業も実現しました。これからも農協だけでなく、農業改良普及センターや行政も含めた地域全体の力を合わせて、この飼料米を進めていきたい」と意欲満々の島田さん。「やはり助成金の果たす役割は大きいです。来年は助成金の制度が変わるので、地権者と受託者の調整をもっとみんなで相談していきたい」と、語っていました。
ひたちの農協の島田さん(左)と養鶏農家の小幡さん(右) |
今年の9条ソバ畑は、赤そばで「9」の字にしてみました。年末には、地域の9条の会にも呼びかけ、年越しそばを味わう予定です。
[2009年11月]
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