「改憲手続き法」の施行中止を
憲法を変えるための国民投票の手続きなどを定めた「改憲手続き法」が5月18日、施行期日を迎えました。自民党は、施行期日にあわせて「憲法改定原案」を国会に提出し、強引に国会での改憲論議を進めようとしています。しかし、国民投票の前提となる法整備はまったく進んでおらず、憲法記念日を機に行ったマスコミの世論調査でも、国民が改憲を望んでいないことは明らかです。
安保廃棄の国民的合意を東京・憲法集会 会場あふれる4500人憲法記念日の5月3日、東京・日比谷公会堂で「憲法集会&1万人銀座パレード」が開かれ、半数以上が会場からあふれる4500人が参加しました。主催は、憲法改悪阻止各界連絡会議など8団体で構成する実行委員会。4氏がスピーチを行い、法政大学教授で江戸文化研究者の田中優子さんは、憲法を生かすためには、(1)沖縄から米軍を完全撤退させる、(2)9条を守り再軍備を阻止する―などが必要だと訴えました。 伊藤憲法塾塾長で弁護士の伊藤真さんは、国政選挙で1票の価値が地域によって違う問題点を示し、「1人1票の実現が求められている」と述べました。さらに9条と前文の反戦平和の精神が「人類の最先端を行くものだ」と強調しました。 社民党の福島みずほ党首と日本共産党の市田忠義書記局長も講演。市田氏は「平和的環境を作り上げていく平和外交と一体に、日米安保条約廃棄の国民的合意を作り上げていくために全力をあげる」と決意表明しました。 女優の市原悦子さんが、空襲で犠牲になった少女を描いた『ちいちゃんのかげおくり』(あまんきみこ作)を朗読しました。 集会では「戦争のための軍事基地はいりません」とするアピールを採択。集会後、9の字をあしらったうちわや横断幕を手に銀座をパレードしました。
憲法25条の実現と「平和守る」は一体茨城・憲法フェスタ![]() フェスティバルでは、「9条の会」の交流や「茨城空港と基地問題」、「ヒバクシャと語ろう、核兵器のない世界」などの企画コーナー、高校生によるジャズ演奏、沖縄県人会による「エイサーの舞」など多彩な催しと、沖縄・反戦地主会の仲山忠克弁護士による講演「もう基地は要らない!」がありました。 仲山さんは、鳩山政権の普天間基地をめぐる動きを「公約違反であり、民主主義に反することを許してはならない」と指摘し、憲法9条と日米安保条約が相いれないことを述べ、貧困と格差の問題では「憲法25条の実現と平和を守ることは一体のもの」と訴えました。 茨城農民連は、恒例のもちつきと9条米おこわ、季節のたけのこ汁を販売し好評でした。また、「憲法川柳」の表彰式があり、優秀賞には農民連提供のお米セット(コシヒカリ10キロ、9条田んぼのもち米と古代米)が贈られました。 当日は晴天にも恵まれ、約1000人の参加者でにぎわい、憲法を考える一日となりました。 (茨城農民連 大内逸雄)
結成5周年記念市民の集い開く兵庫・高梁9条の会![]() 集いは、市役所の会員有志が作詞作曲した「高梁9条の会の歌」を元気に合唱して開幕。これまでに市民から署名が7311筆寄せられ、目標(有権者の過半数)の48%に達したことなどが報告され、大きな拍手につつまれました。 そのあと、市内に住む島田隆さん(86)から「私の戦争体験」、倉敷医療生協・水島南診療所長の前律夫さんから「いのちと憲法が輝く日本を」と題する、熱気ある記念講演がありました。 最後に、高梁地域のすべてのみなさんに訴える「憲法9条を守る一歩をあなたもご一緒に」のアピールを採択し、「有権者の過半数から署名を」の決意をあらたにしました。 集いに参加した人からは、「講演を文章にして後世に伝えてほしい」(50代男性)、「講演を聴き、改めて憲法を読み、その素晴らしさを再認識した」(60代女性)、「憲法をめぐる動きがよくわかった。これから自分に何ができるか考えたい」(30代女性)などの感想や意見が寄せられました。 (高梁9条の会事務局小阪洋志)
(新聞「農民」2010.5.24付)
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[2010年5月]
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