「農民」記事データベース20100906-939-10

旬の味


 生育初期の天候不順で心配された稲の生育も、この夏の好天で豊作が予想される。しかし農家は豊作を喜べない▼政府は「戸別所得補償政策で需給は締まる」と、農民連が求めてきた過剰米の買い上げと米価の下落対策をサボり続けてきた。その結果、米価は9カ月連続で下落し、「新米の仮渡金1万円(60キロ)」との報道があいつぐ▼米戸別所得補償モデル事業の加入申請面積が発表されたが、過剰作付けは3・8万ヘクタールで、平年作でも約20万トンが余る見通しだ。「残念だけど豊作になりそうだ」。農家のうめきが聞こえてくる。このままでは農家が米作りから撤退し、国民の主食である米の供給システムが崩壊しかねない▼9月の地方議会をめざして「米価の大暴落に歯止めをかけるための請願」に取り組んでいる。農民連の請願の紹介は共産党の議員が多かったが、今回はこれまでになかった議員の名前もある。9月10日、「米価対策を求める怒りの農民行動」も呼びかけられた。コンバインを降りて参加しよう。

(安)

(新聞「農民」2010.9.6付)
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2010年9月

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