本の紹介
日本の伝統食を考える会・編著
「おから百珍」
こんなに豊か!おからを使った郷土食
節約・安全・変化に富むおから料理の魅力改めて
「豆腐」の本はさまざまありますが、「おから」についてまとまったものは、ほとんどありません。あってもヘルシー(栄養面)だけを強調した料理の本くらいです。
そこで日本の伝統食を考える会は、いまやなつかしの味になろうとしている「おから」の魅力を再発見しようと、本書を出版しました。
主な内容は、きらず(おから)いり(岩手)など「ふるさとのおから料理47品」と、ヒジキのおから煮など「わが家のおから料理57品」で、カラー写真にレシピ付きです。ほかに、「まぼろしのおから郷土食14品」や、大豆の用途と需給状況やおからの栄養成分、「おからのできるまで」などの資料編から構成されています。ところどころにエッセーやコラムもあり、たいへん読みやすい構成になっています。
「おから」は淡泊な素材ですが、庶民の日常食からバラエティーに富んだ料理に変化するおもしろさ、不況にはうってつけの節約料理、そして食料自給率をあげるために、安全でおいしい国産の大豆の「おから」を食べて日本の農業を救おうという呼びかけまで、「百珍」の名に恥じない内容です。
日本の伝統食を考える会は、「おから料理を気楽に楽しみ、毎日の食卓にのせてほしい。これは、当会のテーマ『日本の伝統食の継承・発展、新しい食文化の創造』にもつながるもの。この機会にぜひお読みください」と、呼びかけています。
▼定価 2200円(税込み)
▼注文・問い合わせ先 日本の伝統食を考える会 TEL 075(721)2824(小畑方)まで
(新聞「農民」2011.1.17付)
|