茨城農民連が怒りの要請農業“汚した“東京電力は
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東電側(右側)に全面賠償を強く求める農家(水戸市) |
参加した農家は、営農の実情や生活上の困難を記入した「一言カード」を一人ひとりが手渡しながら、「毎日牛乳を搾っては捨てている。どんな気持ちかわかるか。捨て場所にも困っている」「無農薬で野菜を作っている。放射能のことを消費者にどう説明したらいいのか。買ってくれる人が何人いるか」「次の作付けをするにしてもお金が必要。収入がなく、どうしたらいいのか」と、切実な思いを伝えました。
最後に県連の岡野忠会長が「原発事故の一刻も早い収束に全力を尽くし、すべての損害を速やかに賠償せよ」と訴えました。
稲敷市で野菜を栽培する四ツ谷和之さん(30)は弟の仁和さん(27)と参加。「今後の対応を聞きたかったが、何も答えず、怒りを感じます。せめて会社の上層部に声を届けてほしい。農作業をしていいのかどうかわからない。県の対応も遅すぎる」と、いら立ちを隠しません。
かすみがうら市のホウレンソウ農家、有水淳一さん(51)は「東電はマニュアル通りの答えで、腹が立ちます。参加者をもっと増やし、数を集めれば、大きな力になります。引き続き声をあげたい」と固く決意していました。
行動に同行した戸張順平弁護士は、自ら担当した東海村のJCO臨界事故(1999年)で請求額全額を勝ち取った教訓を紹介しながら、「損害があれば賠償を請求するのは当たり前。みなさんの請求は正当です。証拠をきちんと記録し、全額補償を求めましょう」と激励しました。
参加者は、今後も引き続き、同様の請求を積み上げ、運動を広げながら、東電に働きかけていくことを確認しました。
参加者は、「人災であることを明確にし、すべてを償え」「サーベイメーター(放射線測定器)を小学校区単位で設置せよ」「酪農は危機的だ。ここにミルクタンクを持ってきた。あんたらに渡そうかと思った」などと訴えました。
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東電職員に要請書を手渡す復興共同センターのみなさん |
このなかで東電は、福島市に責任ある交渉窓口を設置することを明らかにしました。
[2011年4月]
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