宮城県農民連届けた米は17万食分
宮城県農民連は大震災以来、全国から寄せられた支援物資を各地の避難所や救援センターに連日のように届け、米だけでも15トン余り、17万食を超えました。そのほかに、野菜やくだもの、みそ、ミネラルウオーター、生活物資や衣料品など20トン余りにもおよんでいます。
あったかいもの食べたいの願いに
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炊き出しの豚汁をおいしそうに食べる南三陸町旭ケ丘団地の子どもたち |
宮城県では、いまなお4万人近くが避難所生活を余儀なくされ、自宅にもどっても買い物ができない「自宅難民」には、行政の手が届いていません。4月29日には、庄内産直センターや横浜市の保育園のみなさんの協力のもと、津波によって壊滅的な被害をうけた南三陸町で、肉も野菜もたっぷりの豚汁と炊き立てごはんの炊き出しを行いました。高台にある旭ケ丘団地の住民は津波の被害をまぬがれましたが、「買い物もできない状況なので、とても助かります」と豚汁やごはんを受け取っていました。
5月6日には、大阪で自動車工場を営む今井謙之さんが、県連に「軽トラック」を寄贈してくれました。「阪神大震災の時には十分な支援ができなかった」と心残りだった今井さんは、産直ボックスに入っていたニュースで宮城県連が軽トラックを探していることを知り、「自分は車屋。自動車の仕事で何か支援できないかと考えていた時に『軽トラックがほしい』という農家の声が届いた」そうです。
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大阪から県連事務所まで自ら運転してきた今井さん(左)と鈴木事務局長 |
宮城県連の鈴木弥弘事務局長は「たいへんありがたい。津波で被災した会員には最大の励ましです」と今井さんに感謝し、「被災者の要望は、救済から復興へと変わり始めている。これからは、農業再建に向けた相談活動にも取り組んでいきたい」と話しています。
この日、白米1トンと目録を受け取った市の菊池満夫部長は、「こういう支援は本当に助かります」と感謝の言葉を述べました。
津波で甚大な被害を受けた陸前高田市。ごく一部の鉄筋コンクリートの建物をのぞいて家屋は跡形もなく、自動車がクラッシャーでつぶしたかのようにペチャンコになっていたり、鉄道のレールが飴(あめ)のように曲がっている惨状に、ただ息を飲むしかありませんでした。
津波で奥さんを亡くした戸村太市長は、悲しみを乗り越えて復興の先頭に立ってがんばっています。「地震のあと、保育園に子どもを迎えに来た親は、わが子といっしょに津波の犠牲になった」という話には、涙なしには聞けませんでした。
被災地を視察したあと、「子どもの生活サービスセンター神奈川」と庄内産直センターはさらに10トン加え、合計20トンのお米を送ろうと支援の輪をさらに広げています。
[2011年5月]
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