全国青年大集会プレ企画
農業必ず復活させたい
原発事故被災の体験語る
農民連青年部 三浦草平さん(福島・南相馬)
6月12日、全国青年大集会のプレ企画「大震災と若者の未来――今、東京で何ができるのか?」が都内で行われ、約140人の青年が集まりました。シンポジウムには、青年の労働問題で奮闘する弁護士の大山勇一さん、元参議院議員の小池晃さん、そして農民連青年部から福島県南相馬市の三浦草平さんが招かれそれぞれ発言をしました。
海から1・5キロほど離れた場所に住んでいた三浦さんは、集落や田畑が津波で壊滅的な被害を受けたうえに、東京電力福島第一原発から11キロほどしか離れていないため故郷に帰ることもできません。現在は、農民連に紹介してもらった千葉県多古町の「しんのみくうかん」に愛犬とともに移り住んで、農業を続けています。
三浦さんは、被災してから現在に至るまでの生々しい3カ月間の体験を伝え、「自分の農業をいつか必ず復活させたい」と決意を述べ、会場の青年に勇気と希望を与えました。そして最後に、被災者からのお願いとして「今後もこのような語りの場を作っていってほしい」と訴えました。
労働問題の相談を受けている大山弁護士は、「解雇は最後の手段であり、たとえアルバイトでも震災を理由に労働者の権利が侵害されてはならない」と訴えました。そして、地元はもちろん、さまざまな人たちの意見を取り入れて日本を復興していく姿勢を政府に求めていくよう、青年に呼びかけました。
また、いくつかの被災地を訪れたことがある小池さんは、政府・財界がTPP参加や消費税増税をどさくさにまぎれて進めようとしていることを強く指摘。「原発ゼロを訴えて新しい日本を作っていくことが、被災者の支援にもなる」と青年たちに伝えました。
(農民連青年部 武田伸也)
訂正 6月27日付2面「千葉県農民連が東電支社に賠償請求」の記事中「匝瑳農産物供給センター」は「佐原農産物供給センター」の誤りでした。
(新聞「農民」2011.7.4付)
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