農家の力や怒り引き出した農民連
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福島第一原子力発電所の事故による放射能汚染は、米をはじめ、桃やりんご、あんぽ柿などの果樹やわら、お茶、原木シイタケなど、広範囲に農畜産物の生産に甚大な被害を与えています。被害をこうむった農家は収入の道を閉ざされ、明日からの生活に大きな不安を抱えています。東京電力は、「風評被害」も含め、誠意を持って一刻も早く全面的な損害賠償を行うべきです。しかし、あれこれと理由をつけてなかなか全面賠償に応じようとしていません。
こうしたなか、福島市や伊達市を中心に活動する福島県北農民連は、桃やあんぽ柿の農家が全面賠償を勝ち取りました。会員拡大と「原発なくせ」につなげる請求運動に取り組んだ桃生産者の大橋芳啓さん、玉根清延さんと事務局長の服部崇さんが、おおいに語り合いました。
服部 それで会員から「このままでは暮らしていけない。東電に損害を賠償してもらうべ」ということで、8月31日、東電の担当者を呼んで団体交渉をしました。この交渉が大きな転機となったんだ。
大橋 なにせ農家の怒りがすごかった。「いつ支払うのか聞くまで帰らない」「即答できないなら責任ある者に電話しろ!」という声が猛烈にあがって、とうとう担当常務まで電話をつなげて「前向きに検討して明日返事する」と回答したのでいったんは収まりました。あの日の交渉は7時間以上やったな。
服部 ところが、翌日の回答はいわば“ゼロ回答”。それで「約束と違うじゃないか!」と東京の本社に乗り込んで、生産者が「こんなに収入がないんだ」と資料を見せて再度交渉したわけです。そしてようやく「9月までに請求してもらえば10月14日までに全面賠償する。請求の方法も農民連のやりかたでいい」と確約させました。
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「つながっていれば、私たちは負けない!」。福島県北農民連・産直カフェ・県連のみなさん |
[2012年1月]
農民運動全国連合会(略称:農民連)
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