「農民」記事データベース20120430-1019-03

連休に訪米の野田首相

TPP情勢緊迫

日米首脳会談で「参加」を正式表明か


参加許さない運動さらに

 野田首相はゴールデンウイーク中に訪米し、4月30日にオバマ大統領と首脳会談する予定です。この場で野田首相は「TPP参加」を正式に表明するのではないか、と緊迫した情勢です。

 野田首相は、19日付のアメリカ紙、ワシントン・ポストのインタビューに答え、「参加表明を先送りした」などと報道されていますが、国会の審議では「(首脳会談で)どう言及するか決めていない」などと答弁しており、TPP参加に向けてどんな発言をするのか予断できません。

 3月上旬に、オーストラリア・メルボルンで9カ国による11回目のTPP交渉が行われましたが、NGOを含む利害関係者への説明会で、アメリカのウィーゼル首席交渉官は次のように述べています。「プロセスはすでに進んでいるので、(TPPへの参加を希望している)日本やカナダ、メキシコが条文の交渉に参加することは許されない」「3カ国は条文を提案することも、変更することも、自らの見解を反映させることも認められないであろう」と。

 「早く参加表明すれば、条文に日本の主張が反映される」などという野田政権側の言い分は、完全に破たんしています。そして、野田首相が国民に約束した情報公開も国民的な議論もきわめて不十分です。

 「参加表明」を許さないために、宣伝、対話の運動をさらに広げましょう。

石川でTPP反対県連絡会を結成

 石川県の農民連や新婦人、民医連、県労連、県商連、革新懇の6つの団体が呼びかけて、4月13日、金沢市で「TPP参加に反対する石川県連絡会」の結成総会が行われ、各分野から約70人が参加しました。JA県中央会と県森林組合連合会から、「われわれとしては、引き続き断固阻止に向けた取り組みを展開していく。豊かな食と農を守るためにがんばろう」とのメッセージが寄せられました。

 結成総会に先立ち、富山県食健連の事務局長で、富山県花卉(かき)球根農協常務理事の水越久男さんが講演。「地域から共同を広げ、多彩な学習会や宣伝でTPP反対の世論を強めよう」と訴えました。

(石川県農民連 西忠恭)

(新聞「農民」2012.4.30付)
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2012年4月

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