「農民」記事データベース20120820-1033-03

原発なくせ!
国会大包囲20万人


国民の声聞いてくださ〜い
ファミリー隊列元気よくコール

 7・29抗議行動

 「原発いらない!」「再稼働反対!」――「原発なくせ」の声を国会に届けようと、7月29日、20万人もの人々が国会の周囲を取り囲みました。この「国会大包囲」を呼びかけたのは、「首都圏反原発連合」。農民連も加盟する「原発をなくす全国連絡会」をはじめ、環境NGOなどが数多く参加するネットワークの「脱原発世界会議」、「さようなら原発1000万人アクション」など、組織や思想信条の違いを超えて「原発反対」の一点で共同する団体や人々が協力しました。

 この日の行動は、日比谷公園での集会から始まりました。中幸門前の広場を参加者が埋め尽くすなか、ビールケースで作られた演台に首都圏反原発連合の呼びかけ人が登場。その一人であるイラストレーターのミサオ・レッドウルフさんは、「私たちは政治も何もわからなかったけれど、“原発をなくすために、今、ここで行動を起こさなければ”という思いで、インターネットやツイッターで結びついた仲間に呼びかけて、行動を起こしました。大飯原発は再稼働されてしまいましたが、この抗議行動の広がりで世の中の流れが大きく変わってきたという手応えを感じています。すべての原発を再稼働させないという私たちの意思を、しっかり国に突き付けていきましょう」と、力強く訴えました。

 参加者は、日比谷公園から東京電力本社の前を通ってJR新橋駅付近をデモ行進しました。ファミリー隊列には、ベビーカーを押したり、子どもを連れた参加者も多く、「子どもを守ろう」「命がだいじ」「原発いらない」「野田もいらない」などと、リズミカルにシュプレヒコールしながら、猛暑の中を元気に歩いていました。

 経済産業省前にさしかかると、「原発はなくても電気は足りています。子どもや命よりも大切な経済なんて、私たちはいりません。私たちが欲しい未来に、原発はいりません。私たちの声を聞いてくださーい」と訴え、ひときわ大きな「原発いらない!」のコールがわき起こりました。

 3歳のこどもと友人と、名古屋から新幹線に乗って駆け付けたという女性は、「子どもの未来を考えると原発はいやだと、ママ友達とも話し合っています。今日の集会はその友達からツイッターで教えてもらい、原発をなくすために、私ももうそろそろ動かないと、と思って、生まれて初めてデモに参加しました」と、思いを語ってくれました。

 デモ隊はそのまま国会周辺へ移動。7時近くになると、国会周辺の歩道はキャンドルやペンライトを手にした参加者が続々とつめかけ、「原発いらない」「再稼働反対」のコールが8時まで続きました。国会正門前の交差点では、7時半ころ、歩道からあふれた参加者で6車線もある道路が埋め尽くされ、身動きもとれないほどの人であふれかえりました。

(新聞「農民」2012.8.20付)
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2012年8月

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