「農民」記事データベース20130311-1060-11

3・11 大震災から2年

被災地は今
くらしは? 復興は? 生業は?
(5/5)

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“東北支援野菜”
毎月買って応援

私たちでもできたんです
2年間続けた これからも

 兵庫・新婦人宝塚支部

  川瀬二見さん

 2011年3月11日、誰かが「ニュースを見たら、東北で大きな地震と津波が起こって、大きな被害が出てるそうよ!」と教えてくれました。様子はわかりませんでしたが、急きょ、救援募金を集める行動に切り替え、翌日から支援活動を始めました。日が経つにつれ、深刻な事態であることがわかってきました。

 わがことのように

 テレビでしか情報がつかめない私たちでした。しかし、「子どもに放射能を浴びさせることはできない」と県外へ避難した人や、「家族の安否がわからない」と何日も探し続けている人もいて、なかなか元の生活が取り戻せず、先の見えない生活に悲嘆にくれる人の思いは、阪神淡路大震災を体験した私たちにはわがことのように思えます。

 そんなとき、新日本婦人の会兵庫県本部から「東北支援野菜を買って東北の方を応援してください」と知らせがあり、さっそく一欄表を見て注文しました。2、3カ月の間、協力すればよいのではないかとの思いで始めました。

 自分たちが現地へ行って支援することは続けられるものではない、でも「東北支援野菜」を買うことが支援になるなら私たちでもできるのではないかと委員会で話し合い、2年近くがんばって続けています。改めてみんなの協力に感謝し、支援を続けることの必要性を痛感しています。

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新婦人宝塚支部のみなさん。右2人目が川瀬さん

 国や東電に怒り

 「加工品は、添加物が入っているのでは?」と不安に思う人も食べてみると「農民連のものは安全でおいしい!」と再確認をしてくれています。

 最初は担当が、注文から集金まで全部受け持っていましたが、今は品物選びは委員会で行い、集金は支部委員が交代ですることにしています。

 毎月注文していると、気に入ったものは自分から「今度はあれが欲しい、これがよい」と言ってくれる人も出てきました。残念なことに東北から来た物は放射能に汚染されていると思い、何であっても拒否する人がいるのも事実です。

 国や東電の不誠実な態度に、当事者でなくても怒りがわいてきます。支援野菜を毎月注文することが、東北のみなさんを励ますことになると信じて今後も続けたいと思います。

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(新聞「農民」2013.3.11付)
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2013年3月

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