TPPはヤマ場
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「TPP参加は許さない!」とこぶしを振り上げる参加者 |
国会前の座り込みでは、農民連の白石淳一会長が主催者あいさつで、「TPPはヤマ場を迎えている。しかも安倍政権はTPPを先取りするかのような、民間任せの米政策を進めている。断固撤回を目指して頑張りましょう」と述べました。
岡山県農民連の坪井貞夫さんは「台風で稲が倒れて、例年の倍の軽油を使って刈り取った。農家が頑張っても天候に勝てないのが農業です。外国にまかせてしまっていいものではない」と話し、「水田は環境保全に大きな役割を果たしている。安いだけでこれを捨てるのは、国そのものを根底からつぶすことになる」と訴えました。
自治労連中央執行委員の久保貴裕さんは「この秋、自治体の首長と懇談してきたが、TPPに賛成する市町村長は一人もいませんでした。地方自治そのものを破壊するもので絶対に許すことはできないと話す首長がたくさんいました」と報告しました。
新日本婦人の会の浅井まりさんは続々と明らかになる食品偽装問題に対し「背景には食料自給率の低下がある」と指摘。「私たちの暮らしにかかわることなのに秘密なのが許せない。秘密交渉を許さないと同時に、秘密保護法にも断固反対していきます」と訴えました。
全農協労連の国分博文書記長は「毎月1回、署名宣伝を1年以上続けてきたある岩手県の農協職員は、消費者との対話に病みつきになっている」と各地の取り組みを紹介しました。
茨城県南農民組合の山口徹さんは、「昨夏から軽トラデモでTPPの宣伝をしてきました。若い母さん方が本当によくTPP反対の署名に協力してくれる。もっと知らせて広げていきたい」と話しました。
全国食健連の坂口正明事務局長が「各地の集会を弾みにして、『これでいいのかTPP12・8大行動』を成功させ、宣伝、署名を進めよう」と行動提起しました。
北海道選出の自民党議員からは「申し訳ない」と謝罪があり、「総選挙、参院選でうそをついたことになる。地元への説明責任が果たせない」と話すなど、一定の反応もみられました。要請後、白石会長は「農村部選出の議員に、地元からもっとプレッシャーをかけていけば流れは変わってくる」と手ごたえを得ていました。
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駅頭で宣伝する全国食健連のメンバー |
演奏の準備をしていたストリート・ミュージシャンの若者は「訴えを聞いていると、TPPに参加しない方がいいのかなと思います。交渉内容が秘密なのはおかしい」と話していました。
午前中は、呼びかけ人の2人があいさつ。憲法学者の奥平康弘さんは、秘密保護法の危険性を指摘し、「9条の改正につながるもの。絶対に阻止しなければならない」と力を込めました。作家の澤地久枝さんは、秘密保護法案の条文を読んでみて、「何が『秘密』なのかわからなかった」と述べ、政府の恣意(しい)で決められてしまう危険を告発しました。
地域・分野からの報告では、広島県9条の会ネットワーク、宮城・憲法九条を守る首長の会、東京・落合・中井九条の会の代表が、それぞれの取り組みを報告。中央大学9条の会は、学生4人が登壇し、若者の間で9条の魅力を伝える大切さを訴えました。
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学生たちの取り組みを紹介する中央大学9条の会のみなさん |
午後のシンポジウムでは、「集団的自衛権行使容認と憲法」のテーマで、明治大学教授の浦田一郎さんと元防衛研究所所長の柳澤協二さんが討論。その後、分科会・分散会が行われました。
農林水産九条の会から、福島の九条リンゴが出品され、予約注文が寄せられるなど参加者の関心を集めていました。
[2013年12月]
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