福島の原発事故収束ないまま
川内原発再稼働許せない
  
 九州電力は8月11日、川内(せんだい)原発1号機(鹿児島県薩摩川内市)の原子炉を起動し、再稼働を強行しました。福島県農民連から6人が9、10の両日、川内原発前抗議行動に参加し、福島の原発事故が収束されていない状況での再稼働という暴挙に怒りの声をあげました。 
 
  
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    川内原発(左後方)前で全国の人々とともに抗議する福島県農民連の参加者  | 
   
 
 福島県では原発事故から4年4カ月が過ぎても、約11万人が避難を余儀なくされています。地震・津波からは助かったが、避難先で亡くなる方が1900人を超えており、原発事故関連死と呼ばれています。鹿児島県知事の伊藤祐一郎氏は、昨年11月の原発再稼働を同意した日に、「もし福島みたいなことが起きても、もう命の問題なんか発生しない」と発言しています。この発言を私たちは決して許すことはできません。 
 薩摩川内市を含む原発立地自治体は、国の原子力政策に翻弄され、原発に依存する体質とされてしまっていることも理解はできます。しかし今後も原発に依存するのであれば、地方自治体として住民の命と財産を守りきる覚悟があるのかと問いたい。一時の経済の活性化より、地域資源を活用した農業、観光、分散型再生可能エネルギーを広げることが福島事故の教訓ではないでしょうか。福島県農民連は犠牲者では終わらない。国内全ての原発が廃炉になるまでたたかいます。
         (福島県農民連 佐々木健洋) 
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 首都圏反原発連合、原発をなくす全国連絡会などは13日、再稼働に抗議する統一行動を東京都千代田区の九電東京支社前で行いました。 
         (新聞「農民」2015.8.24付) 
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