本の紹介
山田実・編著 森雅之・絵
科学えほん「たねのふしぎものがたり」
親子でタネから学ぶ
生態系と多様性の重要性
農林水産省試験研究機関に長く勤め、1997年から3年間、ロシアのヴァヴィロフ名称植物生産研究所客員研究員を務められ、遺伝資源などに造詣の深い編著者が、たねのふしぎを学びながら生態系と多様性などの大切さを知ってもらおうと薀蓄(うんちく)を傾けた全3巻((1)生命(いのち)をつなぐ、たねのしくみ、(2)旅立ち、広がるたね、(3)食べものと、たねの未来)です。
学校・公共図書館向けシリーズの小学校高学年~中・高校生向けで、多くの漢字はふり仮名付きで索引もあり、充実したコラムや解説はわかりやすく、おとなにも興味深い内容です。
この全3巻は、図書館で借りれば夏休みの理科やいろんな宿題に役立ちます。植物が大好きなお子さんなら、一生の宝物として座右の書にできれば最高ですね。
親御さんが各解説などを読んでともに語らえば、農民運動の基礎として生態系と多様性などの大切さを理解し、植物と農(農林業)に強くなり、生命観と倫理観を育むことに役立つことでしょう。
(筑波大学元教授 生井兵治)
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A4判、各50ページ
定価 各3000円+税
注文・問い合わせ先 岩崎書店 TEL 03(3812)9131
(新聞「農民」2015.8.24付)
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