「農民」記事データベース20150921-1182-19

旬の味


 ようやくアイガモ130羽を水田から引き揚げた。土砂降りの中、取り逃がしも。一羽は後日用水路で捕獲。もう一羽は野獣に食べられていた▼三十数年前、稲作を始めたが、毎年除草剤をまくころ、飛べなくなるサギたちがいた。家に連れて帰り、元気になるまで飼ってやった▼当時、農薬散布は自然環境とともに、百姓にも多少の被害があり、いっそ農薬の使わないやり方はないかと、手押し除草機、手取り除草、敷きわら、深水管理、正条植えして動力除草機などいろいろやってみたが草はどんどん茂る▼10年ほどして、アイガモのヒナを水田に泳がすと雑草も害虫も捕ってくれると聞き、試してみた。イタチやカラスなどがアイガモのヒナを襲う。いろいろと苦労はあったが、現在はアイガモ農法を含めた有機栽培も比較的うまくいっている▼こうして作ってきた米も、世間相場が下落する中、売れ残るように。値下げをすれば売れるのだが、再生産ができない。これ以上の米の輸入拡大は絶対に許せない。

(梅)

(新聞「農民」2015.9.21付)
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2015年9月

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