TPP承認案と関連法案の 
閣議決定に抗議し、批准阻止 
めざし国民とともにたたかう
2016年3月8日 
農民運動全国連合会会長・白石 淳一
関連/TPPを批准させない3・30国会行動
 
  
 3月8日、政府は環太平洋連携協定(TPP)の承認案と関連法案の閣議決定と国会上程を強行したが、国民の強い反対を無視したやり方に断固抗議する。 
 これまでの国会論戦を通じて、TPPが二重に国会決議違反であることが、ますます明瞭になってきた。 
 第一に、TPPは重要5品目を関税撤廃・削減から「除外」することを求めた国会決議を完全に踏みにじっている。さらに第二に、TPPは「除外規定」がない異次元の協定であり、今回関税を撤廃しなかった農産物に対しても撤廃を求める仕組みを盛り込み、将来にわたって完全自由化を強要する史上最悪の農業破壊協定である。また、農業だけでなく、食の安全・医療・くらし・国家主権を脅かす協定の中身も明らかになっている。 
 TPPの実相を白日のもとにさらす上で、交渉経過を明らかにすることが不可欠であるが、政府はあくまで秘密保持を貫き、「交渉の経過については明らかにできない」との答弁に終始している。内容からいっても、民主主義からいっても、こんなTPP協定と関連法案は国会審議に値しない。 
 アメリカ国内の動向はいっそう不透明なものとなっている。アメリカ大統領選挙の候補者の中でTPP推進は少数派にすぎず、議会承認が大統領選挙後というのが大方の見方であり、大統領選後の議会で承認できるかどうかも極めて不透明である。TPPが発効できるかどうか分からないにもかかわらず、政府は「日本が率先して動くことで早期発効に向けた機運を高めたい」と公言しているが、これはTPPに反対する内外の世論に対する挑戦であり、断じて許すことはできない。 
 
  
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    国会内外のたたかいでTPPストップ! マイクを握っているのは日本共産党の紙智子参院議員=3月1日、首相官邸前  | 
   
 
 安倍政権は、3月中にも衆院に特別委員会を設置して、今国会での協定の承認と関連法案の成立を目指すとしている。農民連はこれまでTPPをストップさせるために共同してきた幅広い団体・個人と共同し、TPP協定批准阻止のために全力をあげる。 
 当面するTPP批准阻止3・30国会行動への総結集を呼びかける。 
 
 
 
 
  
    TPPを批准させない 
	3・30国会行動
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    日時 3月30日(水) 
 午後2時半〜4時半 座り込み行動 
  場所 衆議院第二議員会館前 
 5時〜6時半 決起集会 
  場所 憲政記念館ホール 
 7時〜8時 国会請願キャンドルデモ 
  場所 憲政記念館近くから出発・ 
     日比谷公園解散予定 
主催 TPP批准阻止アクション実行委員会
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         (新聞「農民」2016.3.21付) 
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