「農民」記事データベース20170911-1278-09

この人

ブドウ・野菜を生産する
大西啓之さん(43)
=東大阪市在住=


好奇心旺盛
新しいことに挑戦

 生駒山地の南端、大阪府柏原市でブドウと野菜を生産する大西啓之さん(43)は、郵便局職員から転身し就農しました。「郵政民営化で嫌になり、退職しました。農家だったらお客さんと接することも少ないと思っていたら、全然違いましたね」と笑顔を見せます。

 デラウエアを中心にブドウを30アール、野菜を10アールの耕地を1人で耕作しています。「東大阪市に住んでいるのですが、農業大学校を卒業後、柏原市の農家で1年研修をさせてもらい、その縁で農地も借りることができました」

 野菜は地元のJAが運営している直売所に、デラウエアは大阪産直センターやJAに出荷し、直接販売もしています。「消費地が近いのは非常に助かります。約200メートルの山肌で耕作しているので、平地の農家と競争になることもなく販売できるのも助かっています」と大西さん。

 一番大変なことは「一回目のジベレリン(種ができないようにする薬品)処理のタイミング」だそうです。「早すぎると軸が伸びすぎて実の間隔がスカスカになり、遅すぎると実が詰まりすぎて種も残ります」。また、一人で行うため収穫作業もつらいと話します。

 一方、うれしいときは「やっぱりお客さんに『おいしかったよ』と言ってもらえた時が一番ですね」。

 好奇心旺盛な大西さんは、いろいろ新しい試みも行っています。「夏大根に挑戦した時は、畑にモンシロチョウが乱舞して途方に暮れました」と苦笑い。

 農民連との出合いについて「農業大学校の先輩が奈良の明日香村に就農していて、手伝いに行ったときに竹島茂直さん(奈良県農民連副会長)に声をかけられました」と話す大西さんは今年1月の農民連全国大会にも参加をしました。

 「本当にいろいろな人とのつながりがあって、今の自分があると思います」と語り、笑顔を見せていました。

(新聞「農民」2017.9.11付)
ライン

2017年9月

農民運動全国連合会(略称:農民連)
〒173-0025
東京都板橋区熊野町47-11
社医研センター2階
TEL (03)5966-2224

本サイト掲載の記事、写真等の無断転載を禁じます。
Copyright(c)1998-2017, 農民運動全国連合会