憲法問題Q&A
「憲法共同センター」リーフレットから
 「3000万人署名」を集めていると「北朝鮮が心配」「9条に自衛隊を書き込もうとしているけれどどうなの」などの疑問が聞かれます。憲法共同センター(戦争する国づくりストップ!憲法を守り・いかす共同センター)が作製したリーフレットからその疑問に答えます。
  
  
 Q 北朝鮮が心配、9条で守れるの?
 Q 北朝鮮が心配、9条で守れるの?
 A 北朝鮮の核・ミサイル開発、本当に許されません。でも、軍事的な対応で、この問題を解決できるでしょうか。 
 もし、武力を行使すれば、報復攻撃が行われ、取り返しのつかない大惨事を招くでしょう。それが核戦争になるおそれすらあります。9条を変えて、自衛隊が海外で本格的に戦争できるようになったら、安全になるどころか、軍事的緊張が高まるだけです。 
 一番大切なのは、戦争を起こさないことです。経済制裁とともに、対話による解決、つまり9条の実現こそ、平和を守る現実的な道なのです。 
 Q 新たに書き加えようとしている自衛隊とは?
 A 9条1項2項はそのままにして、自衛隊を憲法に明記するだけで、「何も変わらない」と安倍首相は言います。
  海外での武力行使の歯止めがなくなる
 安倍政権は、集団的自衛権(海外で他国のために戦争すること)を行使できるように、戦争法を強行成立させました。いまの自衛隊は、「海外で武力を使う」自衛隊に変えられているのです。
 これまで、自衛隊が海外で「殺し、殺される」ことはありませんでした。それは、自衛隊が「戦争をしない(1項)」「そのための戦力は保持しない(2項)」と定めた憲法9条の制約を受けていたからです。自衛隊を9条に明記すれば、この制約は死文化します。 
 
  
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    農民連も参加した憲法共同センターの9の日宣伝=3月11日  | 
   
 
  災害時にがんばる自衛隊から、殺し殺される軍隊に
 災害時の自衛隊のがんばりに国民は感謝しています。しかし安倍首相のねらいは、自衛隊の平和的活動を憲法に書くことではありません。海外での戦争で自衛隊員の命を危険にさらすのが改憲案です。
  軍事力を否定した憲法の性格が変わる
 憲法9条があるもとで、人権や民主主義より軍事を優先することは許されません。ところが、憲法に自衛隊が書き込まれると、この原則が壊されます。水の中に墨汁が一滴落とされたように、憲法全体の性格が変わってしまいます。
 特定秘密保護法、戦争法、共謀罪、仕上げに憲法9条改憲で「戦争をする国」へ暴走する安倍政権。これは核兵器を違法化した世界の流れに逆行するものです。 
 それとともに、9条を壊せば、私たちの自由や権利もふみにじられます。 
         (新聞「農民」2018.3.19付) 
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