本の紹介
堀 俊一 著
わたしのエコひいき農業
―有機無農薬栽培の実際
天敵を利用した防除方法など
野菜づくりの知恵いっぱい
農民連に団体加盟している農業技術の研究会「農の会」の会員で、千葉県で野菜を中心に農業改良普及員を務めてきた堀俊一さんが、有機無農薬での野菜栽培のガイドブックを発刊しました。名付けて『わたしのエコひいき農業 有機無農薬栽培の実際』。
堀さん自身の有機無農薬での野菜栽培の体験をもとに、雑草の管理や土づくり、害虫、テントウムシなどの天敵についての知識や技術が、わかりやすくまとめられています。とくにこれまであまり知られていなかった天敵について詳しく紹介。天敵とは害虫の増加を抑える益虫のことで、害虫と天敵の見分け方、作物ごとの効果的な防除のしかたなど、野菜づくりの知恵が詰まっています。
タイトルにもなっている「エコひいき農業」とは堀さんの造語。「エコシステム=生態系」に「えこひいき」をかけたもので、畑の環境と生きものの結びつきに目を向け、天敵を保護し、利用しようという意味が込められているとのこと。
第1章では野菜の有機栽培と害虫防除の概要を、第2章ではおもな野菜のつくり方を、第3章では雑草管理と土づくり、第4章では害虫の見分け方と性質を利用した防除について、第5章では土着天敵の種類とはたらきが紹介されています。
冒頭のカラーページには、堀さんが自らの畑で撮った天敵や害虫の写真がいっぱい。本文中にもイラストや写真を多用しつつ、やさしい言葉で、誰にでもわかりやすく書かれた、有機栽培のガイドブックとなっています。
◇
▼B5判95ページ
▼定価1800円+税
▼発行 筑波書房 電話 03(3267)8599※1
※【訂正】 4月15日号にて、以下の訂正がありました。
4月1日付3面の本の紹介『わたしのエコひいき農業』の記事のなかで、発行元の筑波書房の電話番号に誤りがありました。正しくは、03(3267)8599※1です。お詫びして訂正いたします。
2019年4月22日、訂正しました。
(新聞「農民」2019.4.1付)
|