旬の味
春の遅い当地でもいつの間にか雪も目にすることがなくなり、畑をトラクターが走り回る季節の到来です。「今年こそ良い年でありますように」と願う時期です▼少しずつ花も咲き始め、福寿草から始まる野の花、牧草地を黄色に染める西洋タンポポは圧巻。わが家は放牧中心の酪農、もう少しで牛たちの放牧も間もなく▼この時期はコゴミ、ワラビ、タラの芽、フキ、アイヌネギなどの山菜のシーズン。農作業の忙しい時期と重なり山菜の成長と競争しながらの山菜採り。しかし、これまで山菜を採ってきた年配者が少なくなり山菜を食べる人も少しずつ減ってきて、特に若い人に食べる人が少なく、地域の食材が忘れられていくのではと感じます▼自由化の波に向かおうと国が示したのは更なる規模拡大、外国人の労働者なしには成り立たない農業がどこまで続けられるのか? 一方で離農者が後を絶たない。畑を培地としか見ない企業的農場経営で農地を守れるのかと危惧するのは妄想でないことを祈っている。 (イ)
(新聞「農民」2019.5.20付)
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[2019年5月]
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