核兵器のない世界へ前進
ビキニデー原水協集会
条約発効を力に核廃絶の
先頭に立つ日本を作る
今年1月22日に核兵器の全面禁止を規定した核兵器禁止条約が発効して迎えた初めてのビキニ・デー。2月28日にオンラインで原水協集会が行われました。
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核兵器禁止条約発効を受け、アメリカでも100カ所以上で「核兵器は違法だ」という黄色い横断幕を掲げた行動が行われました |
開会あいさつで、全労連の小畑雅子議長は「核抑止論の行き着く先は核軍拡」と指摘。「条約発効を力に核廃絶の先頭に立つ日本を作るため積極的な討論を」と呼びかけました。
連帯あいさつでは法政大学の山口二郎教授と音楽評論家の湯川れい子さんが登場。
山口さんは「禁止条約を冷笑する人もいるが、めざすべき方向を言い続けなければ、目の前の問題は変わらない。これからも声を上げ続け、日本が核廃絶の先頭に立つべきだという世論を作っていきたい」と訴えました。
基調報告で日本原水協の安井正和事務局長は今年の運動目標の3点「核兵器禁止条約の発効を力に、核兵器のない世界へ前進」すること、「禁止条約に参加する日本を実現」すること、そして「国民的共同を担う組織へ、原水協を前進」させること、を強調。かたくなに禁止条約への参加を拒む日本政府の姿勢を批判し、「今年の総選挙で政治を変えるため『日本政府に核兵器禁止条約の署名・批准を求める署名』の推進などで禁止条約への参加を求める世論を作ろう」と呼びかけました。
海外からは3人が発言しました。アメリカオークリッジ環境平和連合のラルフ・ハチソンさんは「核兵器が違法とされたこの歴史的瞬間を永続的な運動に変えることが必要」と話し、運動で必ず核廃絶を実現させることを約束しました。
韓国社会進歩連帯のキム・ジンヨンさんは「75年間核戦争が起きていないのは核抑止力のためではなく、『核兵器は人間の尊厳を破壊する絶滅の兵器』だと明らかにしてきた市民の声があったからです」と話し、「北東アジアの平和のために米中に対し紛争と軍備競争の中止を要求し、北朝鮮に大胆な非核化を求めましょう」と呼びかけました。
イギリス核軍縮キャンペーン(CND)のデイブ・ウェブさんは「イギリス国内では77%が核兵器の全面禁止に賛成し、59%が禁止条約への署名を望んでいる。NATO加盟国であるベルギー、デンマーク、アイスランド、イタリア、オランダ、スペインの6カ国では禁止条約が75%以上支持されている」と紹介しました。
(新聞「農民」2021.3.15付)
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