「農民」記事データベース20210719-1465-01

農民連はメリットだらけ

加入のきっかけと魅力を
新会員がおおいに語る

関連/2021年農民連全国研究交流集会

 農民連の全国代表者会議(6月17日)で、大阪農民連・阪南支部協議会の橘大三郎さん(57)が農民連との出会いと加入後の活動について発言し、大きな共感を呼びました。改めて橘さんに農民連の活動への思いを書いてもらいました。


就農認定も農薬分析も
販売先も親身になって

農政や法律も大きな視点で

大阪
阪南支部協議会 橘大三郎さん
手記

 トマトの水耕栽培を始めて22年になります。

 私は非農家出身、農業を営むにしてもいわゆる「闇小作」でした。一応高知県の農業研修は受けたものの、大阪などの都市部で就農認定を受けるのはほぼ不可能でした。

 ましてや生産緑地指定の農地を借りるのは、地主との個人間の約定はともかく、行政が間に入って正式に農家台帳に載った耕作証明の上がる営農者になった事例もなく、農地法3条(農地の耕作目的での権利移動は農業委員会の許可が必要)の壁にはばまれて、ほぼ諦めている状態が長く続いておりました。

 しかし、それでは認定農業者になることはできず、従って各種補助金や農林中金JAローンの利用もできません。さりとて通常の銀行融資も闇小作では相手にされません。

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トマトの水耕栽培に取り組む橘さん

 経営継続補助金 申請方法教わり

 そんな折、大阪農民連・阪南の下村晴道事務局長と出会うことができました。

 最初は近くの民商に持続化給付金申請の相談に行ったら、「あなたは農業者だから農民連がいい」と紹介され、昨年7月に農民連に加入しました。するとなんと様々な情報をいろいろいただけること! 農業者経営継続補助金の申請方法を教わり、これもパスし、いただくことができました。現在は一時支援金申請に着手しています。

 更に、生産緑地の貸し借りに関する法律が変わって緩和されたことを教わり、資料とともに「これを見て申請すると良い」と勧められました。これも阪南市の農政課に申請を出し、ほぼパスする見込みです。

 その他、農民連食品分析センターがあることも知り、元々無農薬でやっていましたので、検査に出したところ、全項目400種類以上の農薬不検出の正式な書類も届きました。しかも農民連会員なので検査費用も半額で安い! これからの販売に大いに活用できます。

 売り先も2件、紹介していただきました。とりわけ「大阪産直センター」は手数料も安く、他県の農業仲間も驚いていました。しかもいくらでも品物を引き受けてくれる販売力、そして大坊幸事務局長のこれまた親切なこと! 先日は、「阪南市のふるさと納税の返礼品にしてもらったらどうか」との提案と、市の担当部署にご同行願えるとの心強いお言葉もいただきました。農家としての認定を市からもらい次第、直ぐに動きたいと考えております。

 農民組合の地域の役員も引き受けることになりました。月例会では国や大阪府の農産物の市況や、農業関連の法改正の各種問題点(RCEPやインボイスなど)が細かい分析資料とともに解説されており、とても勉強になります。大きい視点で日本の農業の状況を学ぶことができます。

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橘農園の作業場

 相続の申請にも親切丁寧に相談

 更に声を大にしてありがたいと言いたいのは、確定申告です。昨年父を亡くしまして相続が発生しました。土地売却に係る所得税における様々な控除が大変ややこしく、親切丁寧に相談にのってもらいました。

 民商や農民連さんとの付き合いは政治の勉強にもなります。民商さん、農民連さんとのお付き合いはメリットだらけです。


2021年農民連全国研究交流集会
日時 8月5日(木)午後1時半〜5時
参加方法 ZOOMを用いてのオンライン開催
主な内容
 (1)特別講演 池上甲一さん(近畿大学名誉教授・家族農林漁業プラットフォーム・ジャパン=FFPJ=常務理事)
 「小農・アグロエコロジー・食料主権の三位一体性」(仮)
 (2)アグロエコロジーへの挑戦、実践報告
 (3)常任委員会から、総選挙に向けた情勢及び問題提起
 (4)分散討論
参加費 資料代1000円
参加申し込み 7月31日までに農民連本部に

(新聞「農民」2021.7.19付)
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2021年7月

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