米価下落、凍霜対策を
山形県農民連が県に要請
山形県農民連は9月16日、吉村美栄子知事あての要望書を県農政企画課長に手渡し、懇談を行いました。
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要望書を手渡す小林茂樹県連会長(中央) |
JA全農山形から発表された今年の米の概算金は「つや姫」でも500円減、主力品種の「はえぬき」では昨年比2200円減と大幅に下落しています。
要望書では、生産者は厳しい状況にあり、米の需要拡大・価格安定のためにも困窮者や学生への食料支援制度の活用や創設を求めるとともに、年間77万トンにも上るミニマムアクセス米の削減を求めています。
また、今年の春に発生した凍霜害では、すでに発表されている県の緊急対策や次期作支援での柔軟で迅速な実施を求め、本来農家が使えるべき共済や収入保険の周知不足や高い掛け金、青色申告が条件となっていて多くの農家が「入りたくても入れない」状況にあることを訴え、抜本的な改革を求めました。
県は「米価下落対策として、全国知事会で市場からの隔離を求めており、県独自に生活困窮世帯や学生などには米の支援を行っている」と語り、凍霜害被害支援では9月議会での補正予算で迅速な支援を行いたいと述べました。
国が示した「みどりの食料システム戦略」については県も今後様々な取り組みを考えているが、農業者の理解と協力、知見も欠かせないとの認識から、「早くから有機農業に取り組んできた農民連にも意見を出してほしい」と述べました。
(新聞「農民」2021.10.4付)
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