分析センターだより
分析機器のパワーアップ必要 
新幹線のトンネル残土の検査で活躍
  
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 農民連食品分析センターの機器類には、いくつか老朽化が目に付くものがあります。もちろん、機械ですから使用すればするほど徐々に劣化しますし、修理できるものは修理しながら使っていますが、さすがに耐用年数を超えて、買い替えの必要に迫られている機器もあります。
 その一つが、重金属を測る原子吸光光度計です。測定を行う前にサンプルを処理する装置も含めて、買い替えのために、現在、農民連本部と相談しながら対応を検討しています。 
 分析センターがこれまでに行ってきた重金属分析の成果としては、最近では北海道新幹線の残土問題があげられます。トンネルを掘るときに出てきた残土に、環境基準値を超えるヒ素が含まれていた事件です。残土が積み上げられた北海道北斗市では、分析センターが検査し指摘したヒ素の汚染について、市議会で大問題になりました。 
 この他にも、築地から豊洲への市場移転の際に出てきた正体不明のチリの調査や、農地に埋められた産業廃棄物による汚染の監視などでもデータを出してきました。 
  GC/MSも 更新時期視野に
 他にもまだ、買い替えを視野に入れなければいけない重要な測定機器があります。ガスクロマトグラフ質量分析計、通称GC/MS(ジーシーマス)です。2007年頃に導入したもので、主に食品の残留農薬の監視に最前線で活躍し続けてきました。まだメーカーもサポートは継続していますし、大きな故障もなく、今のところは順調に動いてくれています。しかし導入から十数年が経過しており、やはり買い替えも含めてこれから対応を考えていかなければなりません。
 
  
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    いまも活躍中のGC/MS装置  | 
   
 
 まだ分析センターが草創期で、プレハブ小屋で業務をこなしていた当時は、今のものとは違う機器を使っていました。そこにGC/MSを導入したことで、多くの農薬をより正確に分析できるようになったのです。十数年間を一緒に働いてきた、うちの心臓部の一つと言える機器なので、より一層のパワーアップが求められます。
         (農民連食品分析センター 泉潤) 
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 口座番号 00160―6―773542 
 加入者名 農民運動全国連合会分析センター
  
        (新聞「農民」2021.11.15付) 
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