「農民」記事データベース20220404-1499-02

エサも光熱費も資材も全て高騰

養豚が続けられない

千葉県の養豚農家
山赴`貞さん(横芝光町)

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 飼料が高騰しており、このままでは養豚が続けられない。やめるか続けるか、決断しなければならないような状況にある。養豚農家ならどこも同じ状況ではないか。

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豚の出荷作業中の山浮ウん(右)

 トウモロコシ、麦類、大豆油カス、菜種油カスを与えているが、ここ1〜2年で1トンあたり4万円台が7万円台へと、2倍近く値上がりしている。

 配合飼料の価格安定制度はあるが、四半期ごとの値上がり額が1トンあたり6000円なら、5000円を補てんするというもので、値上がりした分全額を補てんする制度にはなっていない。2年前から値上がりが続いており、値上がりする以前の水準に比較すれば、補てんされてもなお、高騰しているのが実態だ。

 エサ代などの経費が豚肉の販売価格に転嫁できればよいが、実際の販売価格は1〜2年前と同じ水準で推移している。エサだけでなく、電気代などの光熱費や資材費などすべて上がっている。このままではもう続けられない。養豚をやめる人も出てきてしまう。

 自給飼料への支援制度もあるが、経営規模や飼養体系によって扱いが異なり、小規模ほど支援が受けにくいのが実態だ。

 飼料米なら1年間の保管場所が必要になるなど、貯蔵施設の確保の課題もある。エサの配合(=さまざまな種類の単味原料を混合すること)も必要で、整った配合設備を持たない小さな養豚農家には、自家配合はハードルが高いのが実情だ。


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早場米「南国そだち」
(撮影=高知県農民連・中越吉正事務局長)

(新聞「農民」2022.4.4付)
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2022年4月

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