第5回
なんてったって!伝統食
継いでいきたい日本の食の会 
栗原澄子
  
 漁師が愛した一品 
さんが焼き
 昔から漁師たちに愛されてきた一品。アジやイワシ、サンマなどの鮮度の良い獲(と)れたての魚を「なめろう」にして、貝殻に入れて焼いたものです。
 家庭科教諭をしていたころ、中学3年生の「一人一尾のアジを3枚におろして食べよう」の授業で、この料理に取り組みました。 
 ハンバーグのようにしてフライパンで焼いてもよい料理で、子どもたちも喜んで食べていました。 
 “3枚おろし”の技術を習得し 
魚食文化を次世代につなごう
 魚を3枚におろす作業は、ぜひとも身に着けたい技術です。魚食文化を次の世代につなげていく工夫をし、魚離れを止めたいものです。
 
  
  
 
  
 
 ■材料(4人分)
アジ       5〜6尾 
みそ       大さじ1 
しょうが     親指大 
長ねぎ      15センチ 
青しその葉    5枚 
※あれば 
アワビやホタテガイの殻 
■作り方 
 (1)アジは3枚におろし、骨と皮をとり、細切りにしてから、包丁でたたいて、ミンチにする。 
 (2)長ねぎ、しょうが、青しその葉はみじん切りにして、たたいたアジにのせ、みそも加えて、たたき混ぜる。(これがなめろう) 
 (3)(2)をハンバーグ状にまとめる。 
 (4)あわびの殻があれば詰めて、青しその葉でふたをして、火にかけて焼く。 
 貝殻がない場合はハンバーグのように形を整え、片面に大葉を貼り、フライパンで両面を焼く。 
 (5)食べるときは大根おろしやポン酢などで食べる。 
  
        (新聞「農民」2022.6.20付) 
 |