国産小麦なんと
1キロ10円、48円!
先日、私の高校時代の恩師が急逝しました。元気な先生で、市議会議員を経た後、ご自身で小麦を栽培し、うどん・ピザ・パンを作り、地域の皆さんへ提供し、子ども食堂もされていました。
突然の死に、奥様から電話があり、「今年できた小麦、220キロの買い取り先はないでしようか?」 とのことでした。
すぐに農民連の会員さんやふるさとネットワークへ間い合わせ、地元の製粉会社に聞いたところ、なんと1キロ10円、48円…くず米以下の値段ではないですか。
数年前、輸入小麦から除草剤のグリホサートが検出され、学校給食のパンからも、その成分が入っていることにびっくりし、新日本婦人の会の皆さんと岡山県教育委員会へ行き、「国産小麦を使ってほしい」と要望しました。その時、県の担当者は、「国産小麦は、高額なため、学校給食には使えない」と。
1キロ10円、48円で、農家から買い取っていながら、国産小麦が高額とは、一体どういうことでしょう。小麦を作ろうという農家が増えないのは当然です。恩師の死で、改めて知った国産小麦の実態でした。
(岡山県農民連 秦明美)
(新聞「農民」2022.8.8付)
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