「農民」記事データベース20230807-1564-03

保険証を残せ!
国会内集会開く

マイナンバー制度反対連絡会など


医療現場から問題噴出

 マイナンバーカードと保険証の一体化をめぐるさまざまなトラブルについて参議院で閉会中審査が行われた7月26日、マイナンバー制度反対連絡会(農民連も参加)などは議員会館内で集会を開催。医療関係団体や障害者団体などから会場いっぱいの200人が出席したほか、オンラインでも約400人が参加して、「保険証を残してください!」と声をあげました。

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党派を超えて「保険証廃止反対!」

 全国保険医団体連合会(保団連)副会長の竹田智雄さんは、マイナ保険証を持って病院に来た患者さんが、資格確認ができないために必要な治療を受けられないまま帰ってしまったり、設備の費用負担が重くて開業医が閉院するなどの深刻な事態が実際に起こっていることを生々しく報告。

 日本医療労働組合連合会(医労連)の寺田雄さんも、介護労働者の苦悩について、「慢性的な人手不足、コロナ対応で現場は疲弊しているのに、マイナ保険証の管理という新たな負担が増え、不安が広がっている。だれも望まないことを押し付けるのではなく、介護報酬の引き上げこそやってほしい」と怒りをもって語り、ストライキを構えてたたかうと決意表明しました。

 保険診療から排除されかねない障害者や、国保組合の被保険者情報の登録に苦労する土建組合、トラブルへの対応に翻弄(ほんろう)される自治体労働者からも発言があり、「さまざまな問題は保険証を残すことでしか解決できない」と共通して訴えました。

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各分野から問題点が出されました

 集会には野党各党の国会議員も参加。「社会のデジタル化はすすめるべきだが、個人情報の保護と国民の信頼が大前提だ。強引な進め方は逆行だ」「保険証廃止反対の世論に押され、与党の中からも見直しを求める声が出ている。あと一歩だ」などと運動を激励しました。

 最後に、連絡会事務局長の原英彦さんが「マイナカードの強制はやめて、保険証を残せ! の声を広げましょう」と呼びかけ、現行の保険証を残すよう求める署名に取り組むことを提起しました。

(新聞「農民」2023.8.7付)
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2023年8月

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