「農民」記事データベース20010115-477-02

東京・新宿

“町おこし収穫まつり”

新婦人・地元商店・農民連が連携して


 「笑顔のあふれる街、安全安心な食料が買える街をみんなで育てたいね」――こんな声に応えて、高層ビル群のすぐ近く、東京・新宿で十二月十六日、「街おこし収穫まつり」がにぎやかに開催されました。

 この祭りは、新婦人新宿支部柏木班がよびかけ、地元の「淀七通り米店」、食品・生活雑貨店の「ヤマザキショップまつみ」、「尾藤豆腐店」が参加。茨城県南農民組合の生産者も新鮮野菜と米をもってかけつけ、杵つき餅の雑煮とお汁粉が大好評。野菜もほぼ完売する人気ぶりでした。

 新婦人柏木班では、去年の八月から、茨城県南農民組合の大豆で街の豆腐屋さん(尾藤豆腐店)に新婦人の豆腐を作ってもらう「新婦人の豆腐の日」に取り組んできました。この「新婦人の豆腐の日」の豆腐屋さんの大賑わいが近所でも評判になり、この一月からは「淀七通り米店」でも県南筑波有機米研究会(県南農民組合所属)のお米の取り扱いが始まるほか、「ヤマザキショップまつみ」でも農民連しょうゆの販売が始まりました。

 産直が始まって十年。新婦人の豆腐の日は、地域と食を守る運動を結びつけたい、年をとっても住み続けられるように地元の商店街を大切にしたいとの模索のなかで始まりました。

 同時に新婦人の会員の中には「ボックスはとっているけれど、お米は地元のお米屋さんから買って、地元のお米屋さんを大切にしたい」、「お米屋さんは配達してくれるのでとても助かるのよ」という声も多くありました。また「小さなお店でのおしゃべりは元気のもと」と新婦人新宿支部長の末吉さん。お店や配達でのおしゃべりが、地域の大切なコミュニケーションでもあるのです。

 「ならば安心安全なお米を地元のお米屋さんで扱ってもらい“街おこし”にしていこう」と、新婦人と茨城県南農民組合でお米屋さんに足を運んで話し合い、この取り組みが実現しました。収穫まつりの実施には、街おこしに共感して町内会の後援も。

 「淀七通り米店」の齋藤邦子さんは「やはり消費者からの有機米への要望は強いですね。食べてみて納得のいくものならと思っていたら、生産者が訪ねてきてくれて。こういう地域の取り組みができてよかった。楽しいですね」と話します。

 農民連しょうゆを扱う「ヤマザキショップまつみ」の戸ケ里時枝さんは「こういう取り組みで何より嬉しいのは、日本の農業を守れること。本物はどうしても値段は高めだけど、生産者を守っていくには高い安いじゃない。今はその土台を築くのが大切。今日はその第一歩ですね」と力強いエールを送ってくれました。

(新聞「農民」2001.1.15付)
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2001年1月

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