「農民」記事データベース20020603-541-02

BSE法 補償明記を!

農民連・食健連国会前で座り込み

関連/STOP有事法制


 「有事法制反対! BSE損害補償を!」――農民連、食健連、畜全協は五月二十四日、農水省前、国会前で、有事法案の廃案と、BSE措置法の成立を求めて、座り込みなどを行い、夕方から明治公園で開かれた「ストップ有事法制!大集会」に参加しました。約二百人の農家、消費者、労働者がかけつけて、こぶしを突き上げ、シュプレヒコールを響かせました。

 BSEをめぐる国会の動きはいま最大の山場。野党四党のBSE緊急措置法案に対して、与党も対案を提示。肉牛の暴落など損害の補償を求める野党と、対策は措置済みとする与党の抜き差しならない攻防が続けられています。

 農民連は、第四次として、百七十六戸、七億千八百万円の損害請求書を提出。累計では、二千二百七十三戸、六十七億円余になりました。さらにこの日は、農水省正面玄関前に長蛇の列をつくって、参加者ひとりひとりが個人請願書を農水省の担当者に提出。

 「BSEによって肥育農家は自殺寸前だ」「牛飼い農家が安心して眠れるように一刻も早く損害の補償と感染源の究明を」「一キロのタマネギが十五円じゃとてもやっていけない。セーフガードの発動を」「首相は『備えあれば憂いなし』といって有事法制をというが、食料自給率を引き上げることこそやるべきだ」などなど、心の底からの叫びを伝えました。

 有事法制に反対する市民の座り込みで埋め尽くされた国会前では、日本共産党の中林よし子、社民党の菅野哲雄両衆院議員が参加者を激励。中林議員は、BSEマル緊などをもらってもなお、農家は三百八十八億円の損害を被っていることを武部農相自身が答弁したことを話し、「さらに政府の責任を追及していく」と決意を表明しました。

 参加者はこの後、衆院の農水委員に対して要請。酪農家で、畜全協会長の住谷輝彦さんは「野党案は損害補償を明確にしている。このことを、さらに多くの農家に知らせていくことが大事だ」と語っていました。


STOP有事法制

5・24大集会に四万人

 有事法制に反対する人みんなで集ろう!――陸・海・空・港湾労組二十団体と宗教者が呼びかけた「STOP!有事法制5・24大集会」が開かれ、四万人が参加して、有事法制を阻止し、たたかう決意を固めあいました。

 集会では日本共産党の志位委員長、社民党の土井党首、民主党の生田衆議院議員、無所属の中村参議院議員が有事法案の危険性を告発し、廃案のために全力をあげる決意を表明。国会外からも青年、労働者、市議会議員、宗教者、高校生らが発言。「有事法制が強行されようとしている今が、まさに有事そのもの、一層行動を強めよう」と呼びかけました。茨城県農民連の横田千之会長は、戦前の経験を語りながら「平和、民主主義、食糧を守るのが政治の役目だ」と今国会での有事法制成立を狙う小泉内閣への怒りをあらわにしていました。

(新聞「農民」2002.6.3付)
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2002年6月

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